凸版印刷、NICT、QunaSys、ISARAは、高度な情報処理と安全なデータ流通、補完、利活用を可能とする「量子セキュアクラウド技術」の確立に向けて連携すると発表した。「秘密分散技術」を利用したバックアップやデータ保管の実装、「耐量子−公開鍵暗号」によるデジタル署名の開発などを進める。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
凸版印刷、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)、QunaSys、ISARAは2020年10月19日、高度な情報処理と安全なデータ利用を可能とする「量子セキュアクラウド技術」の確立に向けて連携すると発表した。量子セキュアクラウド技術は、量子暗号技術と「秘密分散技術」を組み合わせて改ざんや暗号の解読を防止し、データを安全に利用できるようにするクラウド技術。
量子セキュアクラウド技術の確立に向けて、システム設計や仕様検討、最新の量子暗号技術の実装、秘密分散技術を利用したバックアップやデータ保管の実装、耐量子−公開鍵暗号によるデジタル署名の開発などを進める。2022年度中に、社会実装に向けたアプリケーションソフトウェアの実証実験を始める予定で、2025年に限定的な実用化、2030年にサービス化を目指すという。
4者は「企業にとって、自然災害や大火災、テロ攻撃などの緊急事態時に、オフィスや工場、データセンターなどの経営資源の損害を最小限にとどめ、中核となる事業の継続と早期復旧は、重要課題になっている。だが、予測不可能な自然・人為災害に対して、将来にわたって高いレジリエンス(復元力、回復力)を保つことは技術的に限界がある。情報を分散して安全に保管し、完全に復元できる超長期のセキュリティ性の高いクラウド技術が求められている」としている。
本取り組みにおける、4者の役割は以下の通り。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.