TIOBE Softwareが発表したプログラミング言語の人気ランキング「TIOBEインデックス」の2021年2月版では、常連の「C」「Java」「Python」「C++」「C#」が1〜5位を占めた。
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ソフトウェア品質の評価と追跡を手掛けるTIOBE Softwareは2021年2月版の「TIOBEプログラミングコミュニティーインデックス」(通称「TIOBEインデックス」)を発表した。
「C」言語が16.34%のレーティングで首位を獲得し、「Java」「Python」「C++」「C#」が2〜5位を占めた。TIOBEインデックスは、プログラミング言語の人気を示すランキングで、同社が毎月更新している。変動幅(ポイント)は2021年1月時点の調査からの差を示す。
各言語のレーティングを今回の調査の1年前に当たる2020年2月と比べるとこうなる。ポイントの上昇幅が大きかった言語は、Python(1.52ポイント増)、Groovy(1.08ポイント増)、C++(0.71ポイント増)の3つだ。一方、Javaのレーティングは6.07ポイント減と大きく落ち込んだ。なお、今回のレーティング首位となったC言語も0.43ポイント減だった。
TIOBE SoftwareのCEOを務めるポール・ジャンセン氏は「TIOBEインデックスの上位8言語はこの7年間、変わっていないが、Cを除けば、各言語の新バージョンが活発にリリースされている」と指摘する。
「例えば、C#はほぼ毎年、アップデートされている。JavaScriptは改訂のサイクルが速く、ついていくのが困難だ。C++のアップデートは3年に1回だが、最新リリースで導入されたモジュールは、C++プログラミングに大きな変化を起こしそうだ」
その一方でTIOBEインデックスの9位と10位は、上位8言語ほど固定されていないとも指摘する。「この12カ月でSQLやアセンブリ言語、R、Groovy、Go、Swiftがこの順位に入った。この中からトップ10に定着する言語が出てくるのかどうかが見ものだ」(ジャンセン氏)
同社は2021年2月のTIOBEインデックスについて、21〜50位のランキングも非公式に公開している。
51〜100位のプログラミング言語については、順位の差が比較的小さいとして、次のようにアルファベット順に列挙している。
4th Dimension/4D、ActionScript、Arc、Avenue、Awk、B4X、bc、Bourne shell、C shell、CFML、Clojure、Common Lisp、Crystal、cT、Elm、Emacs Lisp、Erlang、F#、Factor、Forth、Hack、Icon、Inform、Io、J、Korn shell、Maple、Mercury、ML、MQL4、NATURAL、OCaml、Occam、OpenCL、OpenEdge ABL、PL/I、PostScript、Q、Racket、Ring、RPG、S、Scheme、Simulink、Snap!、Solidity、SPARK、SPSS、Tcl、Verilog。
TIOBE Softwareは、TIOBEインデックスの過去12カ月の平均順位における上位10言語と、知名度の高い3言語について5年ごとの順位もまとめている。過去20〜25年でJava、Python、JavaScript、PHPが、過去10年でRが、大きく順位を上げたことが分かる。CとC++の息の長い人気も目立つ。
TIOBEインデックスのレーティングは、世界の熟練エンジニアや学習講座、サードパーティーベンダーの数に基づいて算出されている。レーティングの計算には、GoogleやBing、Yahoo!、Wikipedia、Amazon.com、YouTube、Baiduなどの広く普及した25種類の検索エンジンなどが使われている。
なお、TIOBEインデックスは「どのプログラミング言語が優れているか」「どの言語で書かれたコードの行数が多いか」を示すものではないと、TIOBE Softwareは説明している。
同社はTIOBEインデックスの使い方として、「自分のプログラミングスキルが時流に合っているかどうかチェックする」「新しいソフトウェアシステムを作り始めるに当たって、どのプログラミング言語を採用するかの戦略的判断に役立てる」といった例を挙げている。
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