JetBrainsは、開発者エコシステムの現状に関する4回目の年次調査の結果をまとめたレポート「The State of Developer Ecosystem 2020」を発表した。開発者がどのようにビッグデータを分析しているかについても調べた。
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Java IDEの「IntelliJ IDEA」やプログラミング言語の「Kotlin」などを手掛けるJetBrainsは2020年6月11日(現地時間)、開発者エコシステムの現状に関する4回目の年次調査の結果をまとめたレポート「The State of Developer Ecosystem 2020」を発表した。
JetBrainsはこの調査を2020年初めに行い、2万人弱の開発者が回答した。調査結果の概要は次の通り。
過去12カ月に使用した言語として、最も多くの回答者(70%)がJavaScriptを挙げた。HTML/CSS(61%)、SQL(56%)、Python(55%)、Java(54%)がこれに続いた。
導入または移行を計画している開発者が最も多い言語は、Goだった(13%)。2〜4位は、Kotlin(10%)、Python(9%)、TypeScript(8%)、Rust(8%)となっている。
「メインのプログラミング言語は何か」(最大3つまで回答可)という質問に対し、回答者の39%がJavaScriptを挙げた。以下、Java(37%)、Python(31%)、HTML/CSS(22%)、SQL(17%)、PHP(15%)、C++(13%)、C#(13%)、TypeScript(12%)、Go(7%)、Kotlin(7%)、シェルスクリプト言語(7%)が続いた。
TypeScriptの利用が着実に伸びていると、JetBrainsは指摘している。TypeScriptは2017年には、使っている言語として挙げた回答者が12%、メインの言語として挙げた回答者が1%だったが、2020年には、それぞれ28%、12%に上昇した。
開発環境のOSとして、回答者の60%がWindows、50%がLinux、44%がmacOS、1%がその他を挙げた。
「どのプラットフォームをターゲットに開発しているか」という質問に対し、回答者が多かったプラットフォームを順に挙げると、Webバックエンド(69%)、Webフロントエンド(57%)、デスクトップ(35%)、モバイル(32%)、サーバ/インフラ(28%)、IoT/組み込み(9%)、WebAssembly(2%)、ゲーム専用機(1%)となっている。
「どのような種類のソフトウェアを開発しているか」という質問に対する回答に対しては、Webサイト(54%)が最も多く、次いでユーティリティーソフト(36%)だった。
開発のターゲットプラットフォームとして「デスクトップ」を挙げた回答者に、プロジェクトでどのデスクトッププラットフォームをターゲットにしているかを質問した。84%がWindows、60%がLinux、39%がmacOS、8%がその他を挙げた。
「オープンソースプロジェクトに貢献しているか」という質問に対し、「貢献していないが、貢献したい」と答えた回答者が44%、「数回しか貢献していない」が20%、「時々貢献している(年数回)」が16%、「定期的に貢献している(少なくとも月1回)」が11%、「貢献していないし、貢献したくない」が4%、「フルタイムでオープンソースコードに取り組み、報酬を得ている」が3%、「フルタイムでオープンソースコードに取り組んでいるが、報酬は得ていない」が2%となっている。
JetBrainsは、開発のターゲットプラットフォームとして「モバイル」を挙げた回答者を対象に、「どのモバイルOSをターゲットに開発しているか」を質問したところ、45%がAndroidとiOS、41%がAndroid、11%がiOS、2%がその他を挙げた。
続いて「どのクロスプラットフォームモバイルフレームワークを使っているか」を質問したところ、回答が多かった上位5つは、「React Native」(42%)、「Flutter」(39%)、「Apache Cordova」(18%)、「Ionic」(18%)、「Microsoft Xamarin」(14%)だった。
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