Microsoft Edgeの起動を高速化する「スタートアップブースト」機能とはTech TIPS

Windows OS版Microsoft Edgeの新機能「スタートアップブースト」を有効にする方法を紹介する。スタートアップブーストを有効にすると、Microsoft Edgeの起動が速くなるという。どのような機能なのか見ていこう。

» 2021年03月29日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]

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対象:Chromium版Microsoft Edgeバージョン89以降(Windows OS)


Microsoft Edgeでサポートされた「スタートアップブースト」とは Microsoft Edgeでサポートされた「スタートアップブースト」とは
Windows OS版Microsoft Edgeでは、新たに「スタートアップブースト」機能がサポートされた。Windows 10の起動後に、Microsoft Edgeをバックグラウンドで起動しておくことで、Microsoft Edgeの起動を高速化するというものだ。

 Chromiumベースの新しいMicrosoft Edge(以降、Edge)では、以下のようなさまざまな独自機能が追加されている。

 バージョン89では、さらに「スタートアップブースト」と呼ばれる機能が追加されている。この機能は、Windows 10の起動時にEdgeのプロセスをバックグラウンドで実行しておき、Edgeのアイコンがクリックされると、すぐに起動されたように見えるという機能だ。Microsoftのドキュメント「Start Microsoft Edge quickly with startup boost」によれば、29%から41%の起動時間の短縮が実現しているということだ。

 この機能を有効にしていると、Edgeが閉じられた状態でも、例えばメールのメッセージ内にあるハイパーリングなどをクリックすると、Edgeが起動してリンク先のWebページを素早く確認できる(Edgeを既定のWebブラウザにしている場合)。

 そこで、スタートアップブーストを有効化する方法を紹介し、スタートアップブーストの効果などを検証してみよう。なお、原稿執筆時点でスタートアップブーストが有効化できるのは、Windows OS版のみということだ。

スタートアップブーストを有効にする

 スタートアップブーストは、デフォルトで無効化されている(原稿執筆時点。将来的にはデフォルトで有効化される可能性がある)。スタートアップブーストを使うには、設定を変更して有効化する必要がある。

 Edgeを起動し、アドレスバー右側の[…]アイコンをクリックし、[設定]を選択する。[設定]画面が開くので、左ペインで[システム]を選択する(「edge://settings/system」を開いてもよい)。右ペインにある「システム」欄の「スタートアップブースト」のスイッチを「オン」にする。これで、スタートアップブーストが有効になり、Edgeが起動していない状態でも、Edgeのプロセスがバックグラウンドで実行されるようになる。

スタートアップブーストを有効にする(1) スタートアップブーストを有効にする(1)
Edgeを起動し、アドレスバー右側の[…]アイコンをクリックし、[設定]を選択する。
スタートアップブーストを有効にする(2) スタートアップブーストを有効にする(2)
[設定]画面の左ペインで[システム]を選択する。右ペインの「システム」欄にある「スタートアップブースト」のスイッチを「オン」にする。

 Edgeのプロセスがバックグラウンドで実行されていても、インジケーター領域にEdgeアイコンが表示されるようなことはないので、スタートアップブーストの有効/無効は、前述の[設定]画面で確認する必要がある。

Edgeのプロセスがバックグラウンドで実行される

 スタートアップブーストを無効にした状態では、Edgeを閉じると、Edgeに関するプロセスも全て消えてしまう(自動更新などが実行されている場合を除く)。一方、スタートアップブーストを有効にした場合、Edgeを閉じると、自動的にバックグラウンドプロセスとして複数のEdgeに関するプロセスが実行される。Edgeを起動すると、バックグラウンドプロセスからアプリとして実行される。これにより、Edgeの起動時間の短縮を実現している。

 当然ながら、これらのプロセスによって常にメモリが消費された状態となるため、メモリ容量が少ないPCの場合、Edgeの起動が速くなっても、Windows 10全体のパフォーマンスが低下してしまう可能性もある。手元のPCで試した限り、スタートアップブーストを有効にすると、Edgeのバックグラウンドプロセスで32MBほどが消費されていた(それほど多い容量ではないのでメモリが4GB以上あるPCではほとんど影響ないと思われる)。

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