NordVPNは、192カ国で実施した「ナショナルプライバシーテスト」の結果を発表した。サイバー脅威に対応するためのオンラインの日常習慣や知識の正しさを評価したもので、日本はほぼ全ての項目において評価対象となった21カ国の中でも特に低い点数だった。
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NordVPNは2021年3月30日、ナショナルプライバシーテストの結果を発表した。今回の調査では192カ国の4万8063人を対象に、サイバー脅威に対応するためのオンラインの日常習慣や理論的・実践的な知識の正しさを評価した。192カ国のうち、評価対象となった21カ国の中で、日本はほぼ全ての項目において特に低い点数だった。
ナショナルプライバシーテストは、「デジタル習慣」「デジタルプライバシーに関する知識」「オンラインリスク処理」の3項目と、それらの総合評価である「ナショナルプライバシースコア」の、合計4項目について100点満点で採点する。日本のナショナルプライバシースコアは44.4点で「正解率は半分以下」を意味する。日本は世界平均よりも20.8点、米国よりも24.1点、それぞれ低かった。
デジタル習慣について日本は34.8点だった。これは世界平均よりも12.3点低い。日本よりも点数が低かったのはブラジルの33.4点だけだった。日本人のうち、新しいアプリやオンラインサービスを契約するときに、「プライバシーポリシーを読まない」と答えた割合は29.4%、「読んだかどうか分からない」は18.7%だった。
NordVPNのデジタルプライバシーの専門家であるダニエル・マルクーソン氏は「ソフトウェアのアップデートを先延ばしにしたり、無視したりしている日本人の割合は43.2%いる。日本では、最近発見された脆弱(ぜいじゃく)性に対して無防備な機器が多く稼働していることになる」と指摘する。
NordVPNは次のように分析している。
「世界の人々は、オンライン上の脅威を評価して対応する方法をよく知っていて、オンラインで安全に過ごす方法を理論的に理解していた。だが、サイバーセキュリティの習慣は貧弱で、学んだことを実践していないことが分かった。オンラインリスク処理の世界平均スコアは84.2点、デジタルプライバシーに関する知識のスコアは72.2点と高いにもかかわらず、デジタル習慣のスコアは47.1点と低かった」
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