Microsoftは「Windows 365」の提供を2021年8月2日に開始した。同時に「App Assure」サービスをWindows 356に対応させており、今後起こる可能性のあるアプリケーションの互換性問題を解決するという。
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Microsoftは2021年8月2日(米国時間)、「Windows 365」の提供を開始した。Windows 365は法人向けのクラウドサービス。ユーザー単位のサブスクリプション料金は月額2720円(税別)から。
300ユーザーまでの「Windows 365 Business」とユーザー数に制限のない「Windows 365 Enterprise」の2つにサービスが分かれる。それぞれ仮想CPUの数(1〜8個)とメモリ容量(2G〜32GB)、ストレージ容量(64G〜512GB)によって料金が異なる。
Windows 365は「Windows 10」や「Windows 11」(2021年中にリリース予定)を体験する新しい方法だ。OSを「Microsoft Azure」に移行し、Windows体験全体(アプリケーション、データ、設定など)を個人や企業のデバイスに安全にストリーミングする(関連記事:「Azure Virtual Desktop」との違い)。
Microsoftによれば「Windows 365では、使い慣れた使いやすい技術を常に使うことができ、ユーザーは任意のデバイスで、安全で強力なコンピューティング機能を利用して、仕事や創造に携わることができる」という。Windows 365の特徴は次の通り。
(1)パーソナライズされた「Cloud PC」
ユーザーのアプリケーションやデータ、コンテンツ、設定、ストレージをMicrosoft Azureからストリーミングする。
(2)シンプル、強力、安全
企業はニーズに合わせてCloud PCを簡単にセットアップしてスケーリングし、出社とテレワークを組み合わせたハイブリッドワークを行う従業員を安全にサポートできる。
(3)任意のデバイスにストリーミング可能
ユーザーは、任意のデバイスを切り替えて使うことができ、直前にあるデバイスで行っていた作業を、次に別のデバイスですぐに続行できる。仕事やコラボレーションの新しい機会を体験できる。
Windows 365の提供開始と同時に、同社の「App Assure」サービスがWindows 365に対応した。
App Assureは、Microsoftのクラウドソリューションを展開する顧客を支援する同社の「FastTrack」サービスの一部だ。所定の条件を満たす「Microsoft 365」やWindows 10のプランを150ライセンス以上購入した顧客は追加費用なしで利用できる。
対象顧客がWindows 10(IntelおよびAMDデバイス上)や「Microsoft 365 Apps for Enterprise」に移行する際のアプリケーション互換性の問題解決を、MicrosoftはApp Assureにより、以前からサポートしてきた。
その後、対象製品を増やし、こうした対象顧客がWindows 10(ARMデバイス上)やWindows 11に移行する際の、あるいは「Microsoft Edge」や「Azure Virtual Desktop」を展開する際のアプリケーション互換性の問題解決もサポートしてきた。
App AssureがWindows 365に対応したことで、Microsoftは、こうした対象顧客が「Windows 7」や「Windows 8.1」、Windows 10で使用しているアプリケーションを、Windows 365でも使用できるようにすることを確約している。これらのアプリケーションがWindows 365で動作しなければ、App Assureの担当エンジニアが追加費用なしで修復を支援するとしている。
App Assureの対象顧客がWindows 365でアプリケーションの互換性問題に直面した場合、App Assureの担当エンジニアが次のことを実行し、問題解決を支援するとMicrosoftは説明している。
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