Gartnerは、全世界の5Gネットワークインフラの売上高が、2021年は対前年比39%増の191億ドルになるとの見通しを発表した。CSP間の競争激化が5Gの導入ペースを加速させており、5Gサービスを提供するCSPの割合は2024年には60%に拡大すると予測する。
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Gartnerは2021年8月5日、2021年の無線ネットワークインフラ市場売上高予測を発表した。それによると5G(第5世代移動通信システム)ネットワークインフラの売上高が、対前年比39%増の191億ドルになるという。
通信サービスプロバイダー(CSP)は2020年から5Gの開発を加速させており、2021年時点で5Gの売上高は市場の約4割を占める。
地域別の売上高は、北米が2020年の29億ドルから43億ドルに拡大し、西欧は2020年の7億9400万ドルから16億ドルに増加。中華圏は2020年の74億ドルから91億ドルに増えるとGartnerは予測する。
CSP間の競争は激化しており、Gartnerは「Open RAN」「vRAN」といった新しい「RAN」(無線アクセスネットワーク)の活用が進むことで現在のベンダーロックインの状況が打破されるとみている。
ガートナー ジャパンの瀧石浩生氏(アナリスト、シニアディレクター)は、次のように語る。
「Open RANとvRANの商用化は業界からの注目を集めており、5Gの将来的な成功には欠かせない。日本ではCSPによるOpen RANとvRANの早期商用化と企業によるローカル5Gの導入が世界に先駆けて実施されており、日本発のエコシステムが世界に影響を与える可能性がある」
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