「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、包含されていない可能性のあるオブジェクト情報の出力について解説します。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_db_uncontained_entities」における、包含されていない可能性のあるオブジェクト情報の出力について解説します。対応バージョンは、SQL Server 2012以降です。
SQL Serverはバックアップやリストアなどを使用して、データベースを別のインスタンスに移動させられます。しかし、対象のデータベース以外やインスタンス固有の情報にアクセスするものがある場合には、別のインスタンスに移動させた際に正常に動作しない場合があります。別のデータベースやインスタンスから完全に分離され、データベースのみで完結するデータベースを「包含データベース」と呼びます。「sys.dm_db_uncontained_entities」を実行すると、包含されていない可能性があるオブジェクトの情報を出力できます。
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
class | int | エンティティのクラス。次のいずれかになる 1 = オブジェクトまたは列(モジュールやXP、ビュー、シノニム、テーブルを含む) 4 = データベースプリンシパル 5 = アセンブリ 6 = 型 7 = インデックス(フルテキストインデックス) 12 = データベースDDLトリガー 19 = ルート 30 = 監査の仕様 |
class_desc | nvarchar(120) | エンティティのクラスの説明。次のいずれかになる OBJECT_OR_COLUMN DATABASE_PRINCIPAL ASSEMBLY TYPE INDEX DATABASE_DDL_TRIGGER ROUTE AUDIT_SPECIFICATION |
major_id | int | エンティティのID。次のいずれかになる classが1の場合:object_id classが4の場合:sys.database_principals.principal_id classが5の場合:sys.assemblies.assembly_id classが6の場合:sys.types.user_type_id classが7の場合:sys.indexes.index_id classが12の場合:sys.triggers.object_id classが19の場合:sys.routes.route_id classが30の場合:sys.database_audit_specifications.database_specification_id |
statement_line_number | int | クラスがモジュールの場合は、非包含エンティティの使用が見つかった行番号を返す |
statement_offset_begin | int | クラスがモジュールの場合は、非包含エンティティの使用が開始する開始位置を返す |
statement_offset_end | int | クラスがモジュールの場合は、非包含エンティティの使用の終了位置を返す |
statement_type | nvarchar(512) | ステートメントの種類 |
feature_name | nvarchar(256) | オブジェクトの外部名 |
feature_type_name | nvarchar(256) | 機能の種類 |
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.