「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、SQL Serverに送信されたステートメントの出力について解説します。
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本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_exec_input_buffer」における、SQL Serverに送信されたステートメントの出力について解説します。対応バージョンは、SQL Server 2014以降です。
「sys.dm_exec_input_buffer」動的管理関数を使用すると、指定したセッションでクライアントからSQL Serverサービスに最後に送信されたステートメントテキストを確認できます。
ステートメントテキストを確認する別の方法として「sys.dm_exec_requests」動的管理ビューの「sql_handle」列の値を使用して、「sys.dm_exec_sql_text」動的管理関数により現在のセッションのステートメントテキストを取得する方法があります。
「sys.dm_exec_sql_text」動的管理関数を使用した方法では、SQL Serverのエンジンにより現在実行されている要求のステートメントテキストを取得するのに対し、「sys.dm_exec_input_buffer」では、あくまでクライアントからSQL Serverサービスに送信されたステートメントテキストが取得されるという違いがあります。
構文 sys.dm_exec_input_buffer ( session_id , request_id )
引数名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
session_id | smallint | 参照するバッチを実行しているセッションIDを指定 「session_id」は次の動的管理ビューから取得できる 「sys.dm_exec_requests」 「sys.dm_exec_sessions」 「sys.dm_exec_connections」 |
request_id | int | 「request_id」は次の動的管理ビューから取得できる 「sys.dm_exec_requests」 |
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
event_type | nvarchar(256) | セッションIDの入力バッファーに含まれるイベントの種類 |
parameters | smallint | ステートメントに指定されたパラメータ |
event_info | nvarchar(max) | セッションIDの入力バッファーに含まれるステートメントのテキスト |
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