オカムラは、新型コロナウイルス感染症の流行下での、労働者の働き方や働く環境、意識の変化に関する調査結果を発表した。約3割の人が「コロナ禍が長期化していることで健康に悪影響が出ている」と感じていることが分かった。
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オカムラは2021年12月22日、「働き方・働く場の変化に関する調査 2021 データ集」を発表した。これは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行下での労働者の働き方や働く環境、意識の変化に関する調査結果をまとめたもの。それによるとオフィスでは固定席が減少し、フリーアドレスの採用が増えていることが分かった。
調査は、緊急事態宣言下にあった2021年7~8月に実施した。対象は首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)、中京圏(愛知県、岐阜県、三重県)、関西圏(大阪府、京都府、兵庫県)、福岡県の「従業員100人以上の企業」の正社員。3000人から有効回答を得た。
作業場所(オフィスとリモート)によって仕事のはかどり方がどう違うか聞いたところ、「リモートの方がはかどる」という回答が最も多かった仕事は「個人作業(個人で完結する作業)」で41.4%だった。
「出社した方がはかどる(オフィスの方がはかどる)」という回答が最も多い仕事は「ちょっとした相談」で46.9%だった。なお、「意思決定」については「(オフィスでもリモートでも)変化しない」という回答が最も多く、49.1%だった。
オフィスの座席の運用について聞くと、コロナ禍によって固定席の割合が減り、グループアドレス(自分が所属するグループに割り当てられた座席の中から選ぶ)やフリーアドレスの割合が増えた。COVID-19収束後に固定席を望む人の割合は46.3%だった。
コロナ禍が長期化しており、身体的、精神的な負担を覚える人もいる。コロナ禍が長期化したことで「身体的健康」に悪影響が出ていると感じている人の割合は30.2%で、「精神的健康」に悪影響が出ていると感じている人の割合は33.4%だった。一方で「良い影響が出ている」と感じている人もいる。「身体的健康に良い影響がある」と回答した人は22.3%で、「精神的健康に良い影響がある」と回答した人は20.8%だった。
身体的健康に悪影響を与える原因について聞くと「自宅の作業環境が整っていない」と回答した人の割合が最も高く、39.1%(複数回答、以下同)。次いで「休憩を取りにくい」が33.3%、「作業時間が長い」が33.1%だった。精神的健康に悪影響を与える原因のトップ3は、「メンバーとの感情共有が難しくなった」(47.3%、複数回答)、「孤独や不安を感じる」(31.9%)、「仕事の情報を得る機会が減った」(26.7%)だった。
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