カーネルの開発開始から30年を迎え、LinuxはどうなったのかLinux Foundationが年次報告書を公開

Linux Foundationは、年次報告書の最新版「Annual Report 2021: New Horizons for Open Source」を公開した。世界のトップ100万ドメインの95%以上が、Linuxを利用しており、クラウド対応企業の75%以上が、クラウドのメインプラットフォームにLinuxを使っているなど、Linuxの採用が進んでいることを挙げている。

» 2022年01月19日 14時30分 公開
[@IT]

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 オープンソースを通じたイノベーション促進を目指す非営利組織Linux Foundationは2021年12月13日(米国時間)、年次報告書の最新版「Annual Report 2021: New Horizons for Open Source」を公開した。

 Linuxの創始者リーナス・トーバルズ氏がLinuxカーネルの開発を開始してから30周年を迎えたタイミングだ。Linux Foundationのエグゼクティブディレクターを務めるジム・ゼムリン氏は、巻頭の「Letter From Our Executive Director」の中で、次のように述べている。

 「長年にわたり、5万5000人以上の人々がLinuxを改善するためにコードを寄贈してきた。現在、Linuxはあらゆる場所で活躍している。過半数のスマートフォン、世界最大級のクラウド環境、世界最速クラスのコンピュータでLinuxが稼働しており、54億人以上の人々がLinuxを利用している」

 Linux Foundationは、Linuxの普及拡大を示す象徴的な数字を幾つか挙げた。

世界のトップ100万ドメインの95%以上が、Linuxを利用している
新たに発売されるスマートフォンの80%がAndroidで動作しており、そのベースにはLinuxカーネルがある
スーパーコンピュータの性能に関するランキング「TOP500」に挙がった全てでLinuxが動作している
クラウド対応企業の75%以上が、クラウドのメインプラットフォームにLinuxを使っていると報告している

30周年を迎えたLinux(出典:Linux Foundation)

コミュニティーの拡大が著しい

 Linux Foundationは2000年に、Linuxカーネルという単一プロジェクトの支援から活動をスタートした。この20年間で750以上のオープンソースプロジェクトコミュニティーにサービスを提供するようになっている。

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