レバテックは「正社員転職・フリーランス市場動向 2021年12月」を発表した。それによるとITエンジニアやクリエイターの正社員の求人倍率は対前月比で17.8倍となっており、特にPythonの求人倍率は53.1倍と高いことが分かった。
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レバテックは2022年1月31日、「正社員転職・フリーランス市場動向 2021年12月」を発表した。これは、レバテックが運営するITエンジニア向け転職エージェント「レバテックキャリア」と、フリーランスITエンジニア向け案件紹介サービス「レバテックフリーランス」のデータを分析し、ITエンジニアやクリエイターの正社員転職とフリーランス市場での需給の変化をまとめたもの。
それによると2021年12月の正社員の求人数は対前年同月比で100%増加しており、対前月比でも4%増加していた。求人倍率(求人数を転職希望者数で割った値)は対前月比0.3ポイント増の17.8倍だった。レバテックは「IT人材は慢性的に不足しており、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行する中でも正社員の求人数は年々増加している」と分析している。
求人倍率を職種・スキル別に見ると、最も倍率が高いのは「Python」で53.1倍だった。次いで、「Webディレクション」が27.9倍、「ネットワーク」が20.2倍だった。「Python」は求人倍率の増加率も大きく、対前月比で26.6ポイント増加しており、対前年同月比では44.3ポイント増加していた。これに対して「C#」「Java(B2B)」「HTML(ゲーム以外)」「Webデザイン」は前月よりも減少していた。
フリーランスを対象とした2021年12月の案件倍率(案件数を業務委託案件希望者数で割った値)は対前月比で0.4ポイント増加し、3.8倍。案件数は前月と比べて6%増加した。レバテックは次のように分析している。
「業務委託は有期契約で、業務量増減や景気変動の影響を受けやすい。実際、2020年4月の案件数は、COVID-19の影響を受けて、前月よりも35.6%減少した。ただ現在はV字回復し、増加傾向にある」
案件倍率で見ると、職種・スキル別では「Python」の案件倍率が最も高く、対前年同月比で11.6ポイント増、対前月比でも6.7ポイント増の14.3倍だった。次いで、「Java(B2C)」が11.6倍、「Windows Server」が8.0倍だった。「C#」は対前月比で2.1ポイント減少し、4.0倍。「Linux(RHEL,CentOS)」は対前月比で1.9ポイント減の3.7倍だった。
レバテックは「転職希望者数や業務委託案件希望者数は、COVID-19が落ち着きを見せ始めたことで、コロナ禍前と同等かそれ以上に回復している。今後もIT人材の需給ギャップが広がり、求人倍率は上昇していく」とみている。
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