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» 2022年02月24日 05時00分 公開

2021年を「新しい人生の元年にしよう」と決めたGo AbekawaのGo Global!〜具 彰昡編(後)(1/3 ページ)

仕事を始めることで人生の可能性を見つけて、本当の自分を出せるように努力しよう、心のブレーキを外していろいろなことをやってみようと思った。

[取材・文:阿部川久広(Go Abekawa), 構成:鈴木麻紀、中村篤志,@IT]

 国境を越えて活躍するエンジニアにお話を伺う「Go Global!」シリーズ。今回も、「ウィルグループ」のエンジニア、具 彰昡(ク・チャンヒョン)さんにお話を伺った。声優になる夢を失い、就職もできず鬱々(うつうつ)とした日々を送っていたクさんが長く続いたブルーの時代を抜け出したきっかけは、1枚の広告だった――。

 聞き手は、アップルやディズニーなどの外資系企業でマーケティングを担当し、グローバルでのビジネス展開に深い知見を持つ阿部川“Go”久広。

そういえば、これ楽しかった〜回り始める歯車

阿部川“Go”久広(以降、阿部川) 2016年ぐらいにブルーから抜け出し始めたようですが、何かきっかけがあったのですか?

具 彰昡(ク・チャンヒョン、以降クさん) 2016年のたぶん1月か2月のことです。釜山の「四面」(ソミョン)という駅で友達を待っていたら、「IT WILLスクール」の広告が目に入って、何となく自分の心がそこに行くのが分かったんです。とても気になったので、勇気を奮って登録しに行きました。

阿部川 それがネットワーク・サーバエンジニアの講座だったんですね。それまでは、プログラミングなどのいわゆるエンジニアリングを学んだことはありましたか?

クさん 小学1年か2年のときにPCの塾に少し通って、BASICを学んだことがあります。

 もともとPCが好きでした。小学3年生のときに「PC80486」(Intel486)というPCを買って、そのときからずっとPCと一緒にいたんです。ほとんどゲームですけれど。自作のPCを作ることも好きだったので、ハードウェア的にPCに慣れていた感もあります。

阿部川 それで、IT WILLの広告を見たときに「そういえば、俺、昔からこいつのこと好きだった」って。

クさん 若干、運命を感じました。

 僕はいろいろ「はかる」性格なんです。それで、入学前にIT業界で生きていけるか適性検査をしたらかなり上位だったので、「これだったらやっていけるな」と思いました。

阿部川 ブルーが少し薄くなってきましたね。適性もありそうだということで6カ月一生懸命勉強して、その後釜慶(ぶぎょん)大学でWeb開発を学んだんですね。

クさん ネットワークエンジニアリングを勉強していたときは、週に1回ぐらいしかプログラミングはやっていなかったのですが、その時間がすごく楽しかったのは確かです。プログラミングの方が自分には向いているのかもしれないと思っていたところ、一緒に勉強していた年上の知人が「私は釜慶大学でプログラミングの勉強をしているんだけど、ここ結構いいよ」と紹介してくれました。

 釜慶大学では、プログラミング、フロントエンド、バックエンドなどを学びました。プログラミングは勉強し始めたら、「そういえば、これ楽しかった」とすぐ慣れました。

画像 「そういえば、これ(プログラミング)が楽しいんだった」


編集中村 編集 中村

自分自身を動かすための力の源は「楽しい」だと思います。どんな壁に突き当たっても心が折れてしまっても「これが楽しかったんだ」と思い出せれば前に進める。クさんのお話を聞いてそう感じました。


阿部川 この期間の学費や生活費はご両親が?

クさん 国が学費とある程度の生活費を支給してくれるんです。入学前に面接や試験があって、合格すると支援を受けられます。

阿部川 韓国の素晴らしい制度があって、学費などを気にせず勉強できたのですね。

釜慶大学での勉強を終了してすぐに就職したのですか。

クさん 最初は韓国で仕事を探しました。しかし、良い会社に就職するのはなかなか難しくて。韓国はいまITブームですが、「カカオ」や「naver」などの有名な会社は、大学で情報処理系の科目を専攻した人を採用する比率が高くて、僕のように短期間勉強しただけでは入社が難しいです。

 そこで、大企業以外で就職先を探したのですが、なかなか選考を通らなくて。スカウトしてくれる会社もあったのですが、条件があまりにも良くなかったんです。

 1番効率の良い職場はどこだろうと考えたら、大学は日本で卒業したし、日本に戻って勉強した方が優遇されるし、自分の価値を持って働けると思ったので、日本で就職先を探すようになりました。そして、ソウルで開催された日本のIT企業のジョブフェアでウィルグループを見つけました。

阿部川 よくぞ戻って来てくれました。

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