RedMonkが発表した2022年第1四半期のプログラミング言語ランキングによると、JavaScript、Python、Javaがトップ3を占めた。KotlinやRustの勢いにDartが追随していることも分かった。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
RedMonkは2022年3月28日(米国時間)、2022年第1四半期のプログラミング言語ランキングを発表した。
このランキングはプロジェクトホスティングサイト「GitHub」の利用状況と、開発者向けQ&Aサイト「Stack Overflow」で話題になった件数を調査した結果を基に作成されている。
調査の目的はプログラミング言語の利用状況を統計的に表現することではなく、2つの主要な開発者コミュニティーにおけるプログラミング言語の利用状況と言及状況を相関させ、今後の導入動向に関する洞察を得ることにあると、RedMonkは説明している。
RedMonkはGitHubの利用状況(プロジェクト数)に基づく人気度ランキングを横軸に、Stack Overflowでの言及状況(タグの出現回数)に基づく人気度ランキングを縦軸に取った個々のプログラミング言語をプロットした結果を次の図で示した。
RedMonkは前の図で示された最も右上にあるプログラミング言語から順に左下に向かって上位20のプログラミング言語を選び、ランキングしている。
順位 | 言語名 | 順位 | 言語名 |
---|---|---|---|
1 | JavaScript | 11 | Swift |
2 | Python | 12 | R |
3 | Java | 13 | Objective-C |
4 | PHP | 14 | Shell |
5 | CSS | 14 | Scala |
5 | C# | 16 | Go |
7 | C++ | 17 | PowerShell |
8 | TypeScript | 18 | Kotlin |
9 | Ruby | 19 | Rust |
10 | C | 19 | Dart |
RedMonkによると、上位20言語のうち17言語は、2021年第3四半期から3四半期連続で、同じ順位で推移している。RedMonkは、順位の変動が小さくなってきたことから「われわれは相対的な静止期に入り、業界で一定の均衡が形成されつつあるのかもしれない」と考察している。
2021年第4四半期と比べて2022年第1四半期に順位が変わった言語は、Java、C++、Dartの3つだった。RedMonkは、これらを含む幾つかの言語を取り上げ、次のようにコメントしている。なお、言語名の後のかっこ内の数字は、順位の変動を示す(「0」は変動なし、「-1」は順位が1つ後退、「-2」は順位が2つ後退)。
Javaは、Pythonと同率2位に一時的に返り咲いたが、今回は3位に後退した。一方、Pythonの継続的な強さは目を見張るものがある。2年連続でランキング2位を獲得し、エンタープライズ開発で最も人気のある言語と、世界の2大モバイルエコシステムの一つで最も人気のある言語の間に割って入っている。
PHPは2017年第1四半期に4位となって以降、この順位を維持している。背景にあるのは、世界中のWebサイトの大部分を支え続けていることにある。
C++は2021年第4四半期には、C#、CSSと5位を分け合ったが、今回は2つ順位を下げて7位となった。この順位低下は一時的なものである可能性もあるが、C言語と同じ傾向がありそうだ。
ランキング開始当初、C言語は8位だったが、現在は10位に後退している。C++が前回7位を占めたのは、2013年第2四半期だった。今後のC++の順位の行方は興味深い。
TypeScriptはC++に次いで8位だった。Swift以来の急成長を見せてきた言語だが、2021年第3四半期からこの順位を維持している。問題は、この言語にまだ上昇余地があるのか、それともこれが天井なのかだ。
Dartが順位を1つ上げて、Rustと同じ19位になったことは意外だった。KotlinとRustは20位にランクインしてから、それぞれ2四半期、1四半期で19位に上昇している。Dartは、30位台半ばだった時期から約3年で20位に食い込んだだけでなく、開発者の注目度が高まっているRustと同順位で並んだ。
RedMonkは、2012年から2022年第1四半期までのランキング上位20言語の推移を、次の図に示している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.