SlashDataの調査によると、開発者の半数弱がローコード/ノーコード(LCNC)ツールを使用していることが分かった。開発作業の何%で使用しているのか。開発経験年数との関係は、どうなっているのか。
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開発者動向を分析する調査会社SlashDataは、年2回作成する調査レポートの最新版「State of the Developer Nation 22nd Edition」を2022年5月に公開した。2021年12月〜2022年2月に、166カ国の2万人以上の開発者を対象に調査を行い、その結果をまとめたレポートだ。
以降、このレポートの中から、開発者のローコード/ノーコード(LCNC)ツールの利用状況に関する調査結果を紹介する。
LCNCツールは、視覚的なソフトウェア開発アプローチを提供し、アプリケーション開発プロセスの一部を抽象化および自動化する。そのため、LCNCツールを使えば、ソフトウェア開発の経験がない人でもカスタムアプリケーションを作成でき、プロの開発者も開発時間やコストを削減できる可能性がある。
SlashDataは、「開発費の削減、熟練開発者の確保、ソフトウェアの市場投入の迅速化という点で、LCNCツールはますます魅力的になってきている。洗練度が急速に高まっており、ソフトウェア業界に大きなディスラプション(創造的破壊)をもたらす可能性がある」との認識を示している。
SlashDataはこの認識の下で、プロの開発者/非プロの開発者(趣味で開発を行っている人や学生)という区分と、「開発経験年数別の区分のそれぞれで、開発者(※)がLCNCツールをどの程度使用しているか」を調べた。
※同調査では、ソフトウェア開発に携わっていると自認する回答者を「開発者」と定義している。
開発者全体の54%が、「LCNCツールを使用していない」と回答しており、使用していない回答者の割合は、プロ開発者では54%、非プロ開発者では55%だ。
LCNCツールを使用しているプロ開発者は46%、非プロ開発者は45%とほぼ差はなく、SlashDataはこのことから、「LCNCツールは、コーディングに不慣れな人たちにも支持されており、プロフェッショナルなソフトウェア開発におけるユースケースも一般的だ」と指摘している。
LCNCツールを使用している開発者の中では、開発作業のごく一部(25%未満)にしか使っていない開発者の割合が最も高い。この割合も、プロ開発者と非プロ開発者でほぼ変わらない。LCNCツールを開発作業の25%未満で使用している開発者が開発者全体に占める割合は、20%となっている。
一方、開発作業の半分以上でLCNCツールを使用している開発者は、開発者全体の11%にとどまる。このことはLCNCツールベンダーにとって、手動でコーディングしている開発者に本格的に普及させる道のりが遠いことを示している。
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