「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、保留中のI/O要求に関する情報の出力について解説します。
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本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_io_pending_io_requests」における、保留中のI/O要求に関する情報の出力について解説します。対応バージョンは、SQL Server(サポートされている全てのバージョン)、「Azure SQL Database」「Azure SQL Managed Instance」「Azure Synapse Analytics」「Analytics Platform System」(PDW)です。
SQL Serverでは、データファイルやログファイルへの読み書きなどでオペレーティングシステムへI/O要求を出します。I/Oが完了するまでSQL Serverは待ち状態となりますが、15秒以上I/O要求が完了しない場合はエラーログにメッセージが出力される場合があります。
「sys.dm_io_pending_io_requests」では、保留中のI/O要求に関する情報を出力します。
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
io_completion_request_address | varbinary(8) | I/O要求のメモリアドレス |
io_type | nvarchar(60) | 保留中のI/O要求の種類 |
io_pending_ms_ticks | bigint | 内部使用 |
io_pending | int | I/O要求がWindowsによって保留されているか、すでに完了しているかを示すフラグ |
io_completion_routine_address | varbinary(8) | I/O要求が完了したときに呼び出される内部関数のアドレス |
io_user_data_address | varbinary(8) | 内部使用 |
scheduler_address | varbinary(8) | I/O要求が発行されたスケジューラ |
io_handle | varbinary(8) | I/O要求で使用されるファイルのファイルハンドル |
io_offset | bigint | I/O要求のオフセット |
io_handle_path | nvarchar(256) | I/O要求で使用されるファイルのパス |
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