「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、データファイルとログファイルのI/O統計に関する情報の出力について解説します。
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本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理関数「sys.dm_io_virtual_file_stats」における、データファイルとログファイルのI/O統計に関する情報の出力について解説します。対応バージョンは、SQL Server(サポートされている全てのバージョン)、「Azure SQL Database」「Azure SQL Managed Instance」「Azure Synapse Analytics」「Analytics Platform System」(PDW)です。
SQL Serverでは、ファイルグループを使用することでテーブルなどのオブジェクトを配置するファイルを決めることができます。負荷の少ないファイルに配置するために既存ファイルのI/O量を確認したい場合がありますが、パフォーマンスカウンターでは論理ディスク単位のI/O状況しか確認できません。
「sys.dm_io_virtual_file_stats」では、データファイルとログファイルのI/O統計に関する情報を出力します。
構文 sys.dm_io_virtual_file_stats (database_id, file_id)
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
database_id | int | データベースのID |
file_id | int | ファイルのID |
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
database_id | smallint | データベースのID |
file_id | smallint | ファイルのID |
sample_ms | bigint | コンピュータの起動後から経過した時間(ミリ秒単位) |
num_of_reads | bigint | ファイルに対して発行された読み取りの数 |
num_of_bytes_read | bigint | ファイルで読み込まれた総バイト数 |
io_stall_read_ms | bigint | ファイルの読み取りをユーザーが待機した合計時間(ミリ秒単位) |
io_stall_queued_read_ms | bigint | リソースガバナーによる読み取りを待機した合計時間(ミリ秒単位) |
num_of_writes | bigint | このファイルに対して行われた書き込みの数 |
num_of_bytes_written | bigint | ファイルに書き込まれた総バイト数 |
io_stall_write_ms | bigint | ファイルの書き込みをユーザーが待機した合計時間(ミリ秒単位) |
io_stall_queued_write_ms | bigint | リソースガバナーによる書き込みを待機した合計時間(ミリ秒単位) |
io_stall | bigint | ファイルでのI/Oの完了をユーザーが待機した合計時間(ミリ秒単位) |
size_on_disk_bytes | bigint | ファイルサイズ |
file_handle | varbinary | このファイルのWindowsのファイルハンドル |
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