インメモリOLTPガベージコレクションスレッドの状態を出力するSQL Server動的管理ビューレファレンス(126)

「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、インメモリOLTPガベージコレクションスレッドの状態を出力する方法について解説します。

» 2022年07月11日 05時00分 公開
[伊東敏章@IT]

この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。

SQL Server動的管理ビュー一覧

 本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_db_xtp_gc_cycle_stats」における、インメモリOLTPガベージコレクションスレッドの状態を出力する方法について解説します。対応バージョンは、SQL Server(サポートされている全てのバージョン)、「Azure SQL Database」「Azure SQL Managed Instance」です。

概要

 SQL Serverでは、インメモリOLTPを使用することで、トランザクション処理やデータ取得、データロード、一時データ・シナリオのパフォーマンスを最適化できます。インメモリOLTPでは、データアクセスやトランザクションの実行は、従来のディスクベースのオブジェクトとは異なるアルゴリズムで処理されます。

 メモリ最適化テーブルのデータ行が削除されると、削除されたデータ行はインメモリOLTPガベージコレクションスレッドによってメモリ解放の対象になります。「sys.dm_db_xtp_gc_cycle_stats」動的管理ビューを出力することで、インメモリOLTPガベージコレクションスレッドの情報を出力できます。

出力内容

列名 データ型 説明
cycle_id bigint ガベージコレクションサイクルの一意の識別子
ticks_at_cycle_start bigint サイクルが開始された時点のティック
ticks_at_cycle_end bigint サイクルが終了した時点のティック
base_generation bigint データベース内の現在の基本生成値
ガベージコレクションのトランザクションを識別するために使用される最も古いアクティブなトランザクションのタイムスタンプを表す
最も古いアクティブなトランザクションIDは、16ずつ更新される
xacts_copied_to_local bigint トランザクションのパイプラインからデータベースの「generation」配列にコピーされたトランザクションの数
xacts_in_gen_0-xacts_in_gen_15 bigint 「generation」ごとのトランザクションの数

動作例

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。