インメモリOLTPの内部システムのメモリ使用量に関する情報を出力するSQL Server動的管理ビューレファレンス(128)

「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、インメモリOLTPの内部システムのメモリ使用量に関する情報を出力する方法について解説します。

» 2022年07月19日 05時00分 公開
[椎名武史@IT]

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SQL Server動的管理ビュー一覧

 本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_db_xtp_memory_consumers」における、インメモリOLTPの内部システムのメモリ使用量に関する情報を出力する方法について解説します。対応バージョンは、SQL Server(サポートされている全てのバージョン)、「Azure SQL Database」「Azure SQL Managed Instance」です。

概要

 SQL ServerではインメモリOLTPを使用することで、トランザクション処理やデータ取得、データロード、一時データ・シナリオのパフォーマンスを最適化できます。インメモリOLTPにおけるデータアクセスやトランザクションの実行は、従来のディスクベースのオブジェクトとは異なるアルゴリズムで処理されます。

 「sys.dm_db_xtp_memory_consumers」では、インメモリOLTPの内部システムのメモリ使用量に関する情報を出力します。

出力内容

列名 データ型 説明
memory_consumer_id bigint メモリコンシューマーのID
memory_consumer_type int メモリコンシューマーの種類。次のいずれかになる。
 「2」=VARHEAP(可変長ヒープのメモリ消費量を追跡する)
 「3」=HASH(インデックスのメモリ使用量を追跡する)
 「5」=DBページプール(ランタイム操作に使用されるデータベースページプールのメモリ消費量を追跡する。例えば、テーブル変数やシリアル化可能なスキャンなど。この種類のメモリコンシューマーはデータベースごとに1つだけ)
memory_consumer_type_desc nvarchar(64) メモリコンシューマーの種類の説明。次のいずれかになる。
 「2」=VARHEAP
 「3」=HASH
 「5」=PGPOOL
memory_consumer_desc nvarchar(64) メモリコンシューマーインスタンスの説明
object_id bigint 対象のオブジェクトID
xtp_object_id bigint 対象のメモリ最適化テーブルのオブジェクトID
index_id int コンシューマーのインデックスID
allocated_bytes bigint 予約されたバイト数
used_bytes bigint 使用されているバイト数
allocation_count int 割り当てられた数
partition_count int 内部使用のみ
sizeclass_count int 内部使用のみ
min_sizeclass int 内部使用のみ
max_sizeclass int 内部使用のみ
memory_consumer_address varbinary コンシューマーの内部アドレス

動作例

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