クラウドストレージやクラウドバックアップサービスを提供するBackblazeは、自社データセンターで使用するHDDの寿命について分析した結果を報告した。カプランマイヤー法による寿命曲線を導入し、例えば6年後に購入したHDDのうち何%が正常動作するのかを予測した。
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クラウドストレージやクラウドバックアップサービスを提供するBackblazeは2022年7月20日(米国時間)、自社データセンターで使用中のHDDの寿命について、分析結果を報告した。
今回は、4TB HDD(2モデル)と8TB HDD(2モデル)、12TB HDD(3モデル)、14TB HDD(3モデル)を選んだ。
Backblazeは自社データセンターで使用するHDDについて年4回、SSDについて年2回、使用統計レポートを発表しており、今回のHDDの寿命分析では、2013年から現在までの統計データを使用した。分析に使用するモデルについては、稼働台数と正常稼働日数のデータが十分あり、「カプランマイヤー法」による寿命曲線を作成できる10モデルを選んだ。
カプランマイヤー法を使うと、HDDの寿命を簡単に可視化できる(横軸に時間、縦軸に生存率を示す)。カプランマイヤー法は生物科学分野において、治療を受けてから一定期間生存した被験者の割合を測定し、平均余命を予測するために最もよく使用されている。だが、他の分野に応用されることも珍しくない。
4TB HDDでは、2022年3月31日時点で稼働台数が最も多かった2モデルを選んだ。Western Digital(WDC)のHGSTブランド(2012年にWDCの傘下に入った)の製品「HMS5C4040BLE640」と、Seagate Technology(Seagate)の「ST4000DM000」だ。どちらも1万台以上を同社で利用中だ。
2つのモデルの統計情報とカプランマイヤー法による寿命曲線を次に示す。統計データは2022年3月31日時点のものだ(8TBモデル、12TBモデル、14TBモデルも同時点の統計データを記した)。
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