パーティション単位の統計情報を出力するSQL Server動的管理ビューレファレンス(139)

「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、パーティション単位の統計情報を出力する方法について解説します。

» 2022年08月23日 05時00分 公開
[椎名武史@IT]

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SQL Server動的管理ビュー一覧

 本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理関数「sys.dm_db_incremental_stats_properties」における、パーティション単位の統計情報を出力する方法について解説します。対応バージョンは、SQL Server(サポートされている全てのバージョン)です。

概要

 SQL Serverでは、クエリ実行時にどのインデックスを使用すれば効率的に実行できるかを判断するために統計情報を使用します。統計情報には、値の分布や列間の相関関係などの情報が含まれます。

 「sys.dm_db_incremental_stats_properties」では、パーティション単位の統計情報を出力します。全てのパーティションをまとめた統計情報を取得したい場合は、この後に紹介する「sys.dm_db_stats_properties」を使用する必要があります。

構文と引数

構文 sys.dm_db_incremental_stats_properties (object_id, stats_id)

列名 データ型 説明
object_id int オブジェクトのID
stats_id int 統計のID

出力内容

列名 データ型 説明
object_id int オブジェクトのID
stats_id int 統計のID
partition_number int パーティション番号
last_updated datetime2 オブジェクトが最後に更新された日付と時刻
rows bigint 統計情報が最後に更新された時点のテーブルの行数
rows_sampled bigint 統計の計算時にサンプリングされた行数
steps int ヒストグラムの区間の数
unfiltered_rows bigint フィルター式を適用する前のテーブル内の行数
modification_counter bigint 統計情報が前回更新されてから統計列に対して行われた変更の総数

動作例

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