groovesは、「ITエンジニアの男女間賃金格差」についての調査結果を発表した。男性賃金の中央値を100として算出する男女間賃金格差は81.7ポイント。エンジニアが転職した際の昇給幅でも、男女間の差が大きいことが分かった。
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groovesは2023年2月8日、「ITエンジニアの男女間賃金格差」についての調査結果を発表した。この調査は、同社が運営する「Forkwell」に登録している20〜60歳代までのITエンジニアを対象に実施し、260人から有効回答を得た。
調査結果によると、ITエンジニアの全世代平均年収は男性が600万円、女性が490万円だった。男性賃金の中央値を100として算出する男女間賃金格差は81.7ポイントだった。一般労働者(75.2ポイント)に比べればITエンジニアの男女間の賃金差は小さいものの、groovesは「世界で最も男女間格差が小さいブルガリア(97.4ポイント)に比べると、日本全体での男女間格差は深刻だ」と指摘している。
年収の分布を見ると、年収800万円以上の層は男性の23%に対して女性は4%。男性のボリュームゾーンが500万〜800万円なのに対して、女性は半数以上が500万円以下だった。
エンジニアが転職した際の昇給幅でも、男女間の差が大きいことが分かった。転職時の昇給幅は、男性の平均139万円(中央値は100万円)に対して、女性は平均85万円(中央値は50万円)だった。昇給幅の分布を見ると、男性は昇給幅60万円以上の層が62%を占めるのに対して、女性は71%が60万円未満だった。
groovesは「ITエンジニアの機会と賃金を平等にするには、賃金格差の原因を認識し、その影響を軽減するための積極的な措置を講じることが不可欠だ」としている。
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