Docker DesktopでWebAssemblyコンテナが実行可能に 「Docker+Wasm Technical Preview 2」公開「WasmEdge」や「Wasmtime」など4種類のランタイムが利用可能

Dockerは、Docker DesktopでWebAssemblyコンテナを実行できるようにする「Docker+Wasm Technical Preview 2」を公開した。

» 2023年04月11日 08時00分 公開
[@IT]

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 Dockerは2023年3月22日(米国時間)、「Docker+Wasm Technical Preview 2」を発表した。WebAssembly(Wasm)コンテナを実行できるDocker Desktopの特別なビルドである「Docker+Wasm」の最新開発版だ。

 Dockerは2022年10月に、前のバージョンである「Docker+Wasm Technical Preview 1」を発表した。Technical Preview 1は、「WasmEdge」ランタイムを用いてWasmコンテナを実行するようになっていた。

 さらにDockerは、2022年12月に公開した「Docker Desktop 4.15」で、実験的機能である「containerdイメージストア」を有効にすることで、誰でもDocker+Wasmを試せるようにした。

 Docker+Wasm Technical Preview 2では、「runwasi」ライブラリの採用により、Wasmワークロードをより簡単に実行できるようになり、WasmEdgeに加えて、以下の3つのランタイムも使用できるようになった。

  • Fermyonの「Spin」
  • Deislabsの「slight」
  • Bytecode Allianceの「Wasmtime」

 WasmEdgeとこれら3つのランタイムは、いずれもrunwasiライブラリを使用する。

runwasiとは?

 runwasiは、Wasmワークロードを実行するためのcontainerd shimを簡単に書けるようにするRustライブラリを作成する目的で複数企業が開始したプロジェクト。2022年12月にCloud Native Computing Foundationに移管された。

 Microsoft、Second State、Dockerの社員などがこのプロジェクトに参加し、runwasiは現在、DockerやKubernetesクラスタでWasmコンテナを実行するのに十分な機能を備えるに至っている。

Docker+Wasm Technical Preview 2の入手と使用

 Docker+Wasm Technical Preview 2は、Mac、Linux、Windows向けにインストーラが配布されている。適切なインストーラをダウンロードしてインストールし、[Settings]-[Features in development]-[Use containerd for pulling and storing images]でcontainerdイメージストアを有効化すれば、Docker+Wasm Technical Preview 2を使用する準備が完了する。

 なお、Docker+Wasm Technical Preview 2は、Docker Desktopのテクニカルプレビュービルドであり、期待通りに動作しない可能性があるため、事前にコンテナとイメージをバックアップしておく必要がある。

containerdイメージストアの有効化(提供:Docker)

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