Dockerは、Docker DesktopでWebAssemblyコンテナを実行できるようにする「Docker+Wasm Technical Preview 2」を公開した。
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Dockerは2023年3月22日(米国時間)、「Docker+Wasm Technical Preview 2」を発表した。WebAssembly(Wasm)コンテナを実行できるDocker Desktopの特別なビルドである「Docker+Wasm」の最新開発版だ。
Dockerは2022年10月に、前のバージョンである「Docker+Wasm Technical Preview 1」を発表した。Technical Preview 1は、「WasmEdge」ランタイムを用いてWasmコンテナを実行するようになっていた。
さらにDockerは、2022年12月に公開した「Docker Desktop 4.15」で、実験的機能である「containerdイメージストア」を有効にすることで、誰でもDocker+Wasmを試せるようにした。
Docker+Wasm Technical Preview 2では、「runwasi」ライブラリの採用により、Wasmワークロードをより簡単に実行できるようになり、WasmEdgeに加えて、以下の3つのランタイムも使用できるようになった。
WasmEdgeとこれら3つのランタイムは、いずれもrunwasiライブラリを使用する。
runwasiは、Wasmワークロードを実行するためのcontainerd shimを簡単に書けるようにするRustライブラリを作成する目的で複数企業が開始したプロジェクト。2022年12月にCloud Native Computing Foundationに移管された。
Microsoft、Second State、Dockerの社員などがこのプロジェクトに参加し、runwasiは現在、DockerやKubernetesクラスタでWasmコンテナを実行するのに十分な機能を備えるに至っている。
Docker+Wasm Technical Preview 2は、Mac、Linux、Windows向けにインストーラが配布されている。適切なインストーラをダウンロードしてインストールし、[Settings]-[Features in development]-[Use containerd for pulling and storing images]でcontainerdイメージストアを有効化すれば、Docker+Wasm Technical Preview 2を使用する準備が完了する。
なお、Docker+Wasm Technical Preview 2は、Docker Desktopのテクニカルプレビュービルドであり、期待通りに動作しない可能性があるため、事前にコンテナとイメージをバックアップしておく必要がある。
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