市場調査会社のTeleGeographyは、世界のエンタープライズ利用におけるSD-WANの調査を発表した。
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市場調査会社のTeleGeographyは2023年3月22日(米国時間)、世界のエンタープライズ利用におけるSD-WANの調査を発表した。
SD-WANを展開する企業の数は2020年以降増加している。
2022年時点では、回答者の47%がSD-WANをインストールしており、86%がこのテクノロジーの導入段階にあった。
以下の図は、2018年、2020年、2022年における、SD-WANの採用段階の主な変化を示している。
2022年のSD-WANのインストール率は、2020年の43%、2018年の18%に対して、47%だった。最初に実施した2018年の調査からほぼ30ポイント増加している。インストール済みのカテゴリーには、ネットワークの少なくとも一部にSD-WANを導入している企業が含まれている。
パイロット/ロールアウトフェーズの回答者の割合は14%増加した。これは、調査フェーズにあるより多くの企業が採用を決定し、現在サービスのロールアウトの過程にあることを示している。
少数の回答者(わずか5%)は、SD-WANを採用していないと回答した。ビジネス、サービス業界で働くWANマネジャーは「独自のVNF(仮想ネットワーク機能)セットアップを既に行っているため、SD-WANを採用しない」と述べているという。
また、調査ではSD-WANの展開が迅速かつ簡単ではないことが明らかになった。
回答者の70%が、SD-WANの展開に少なくとも1年はかかったと報告しており、そのうち50%は展開に1年以上かかったと述べている。
一方、SD-WAN導入の動機としてはコストを増やすことなく、より機敏で柔軟な最適化されたネットワークを作成できることを挙げる回答が多かった。
次の質問では、回答者がSD-WANを検討または採用する要因を1(全く重要ではない)から5(非常に重要)の範囲でランク付けした。
平均ランクが最も高かった要因は、パフォーマンスの向上だった。
マネージド SD-WANサービスへの通信事業者の関与の範囲は、サービス プロバイダーと選択したパッケージによって異なる。その内容は、キャリア提供のアンマネージドSD-WAN オーバーレイ(SD-WAN ベンダーから直接取得するものと同様)から、プロバイダーがインストール、展開の継続的なサポートおよびポリシーの実装を処理する完全に管理されたキャリアサービスまでさまざまだ。
アンマネージドプランが回答者の間で最も人気のある構成で(39%)、共同マネージドプラン(36%)がわずかな差で続き、ベーシックマネージドまたはフルマネージドプランが続いた。
同社は、SD-WAN管理プランの選択傾向はシフトしたとする。また、さらに多くの企業がSD-WANを調査・採用する中で、この変化は続くと予想している。
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