KPMGコンサルティングは「サイバーセキュリティ主要課題2023」を発表した。企業はサイバーセキュリティをビジネスの中枢に据え、デジタルトラストを構築するための基盤として利用すべきだとしている。
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KPMGコンサルティングは2023年9月20日、「サイバーセキュリティ主要課題2023(日本語版)」を発表した。CISO(最高情報セキュリティ責任者)など、企業のセキュリティチームが2023年に対応すべき8つの主要課題(テーマ)について解説している。
KPMGコンサルティングは、急速にデジタル化が進行し、あらゆるものがネットワークに接続された「ハイパーコネクテッドシステム」が常態化していると指摘。「企業はセキュリティだけでなく、プライバシーや倫理面で新たな課題に直面し、ステークホルダーとの信頼がかつてないほど重要になっている」という。
同レポートで解説している8つのテーマは以下の通り。
例えばデジタルトラストについては「CISOは取締役会や経営幹部に対して、サイバーセキュリティがデジタルトラストを構築する上で不可欠な要素である理由を明確に説明し続ける必要がある」としている。自動化への信頼については「日常的で反復的な作業を自動化することで、従業員は複雑で繊細な思考が求められる戦略に集中でき、生産性向上につながる」と説明している。
KPMGインターナショナルのリサ・ヘネガン氏(Chief Global Digital Officer)は、「企業はサイバーセキュリティを“扇の要”のような存在として考える必要がある」という。
「サイバーセキュリティをビジネスの中枢に据えて、デジタルトラストを構築するための基盤として利用すべきだ。CISOは、自身とサイバーセキュリティがどのように関係しているかを理解し、セキュリティを既存の業務プロセスにどのように統合するかを考えなければならない。あらゆる業務プロセスの変遷を考慮したセキュリティ管理を設計することで、責任ある安全な行動を促すことができるだろう」(ヘネガン氏)
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