プログラミング言語の人気ランキング「TIOBEインデックス」の2023年12月版が公開された。1年前と比べて「PHP」「Scratch」「Fortran」「Kotlin」の順位の上昇が目立った。
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ソフトウェア品質の評価と追跡を手掛けるTIOBE Softwareは、2023年12月版の「TIOBEプログラミングコミュニティーインデックス」(通称「TIOBEインデックス」)を発表した。TIOBEインデックスはプログラミング言語の人気度を示すランキングで、同社が毎月更新している。
TIOBEインデックスは、世界の熟練エンジニアや学習講座、サードパーティーベンダーの数に基づいて算出されている。レーティングの計算には、GoogleやBing、Yahoo!、Wikipedia、Amazon.com、YouTube、Baiduといった一般的な検索エンジンが使われている。
なお、TIOBEインデックスは「どのプログラミング言語が優れているか」「どの言語で書かれたコードの行数が多いか」を示すものではないと、TIOBE Softwareは説明している。
同社はTIOBEインデックスの使い方として、「自分のプログラミングスキルが時流に合っているかどうかチェックする」「新しいソフトウェアシステムを作り始めるに当たって、どのプログラミング言語を採用するかの戦略的判断に役立てる」といった例を挙げている。
2023年12月のランキングでは「Python」が13.86%で首位を維持した。2位〜6位は「C」(11.44%)、「C++」(10.01%)、「Java」(7.99%)、「C#」(7.30%)、「JavaScript」(2.90)だった。
2023年7月以降、1〜6位はこれらの各言語で固定されており、中でもPython、C、C#は、それぞれさらに長期にわたって首位、2位、5位を占めている。
他の言語について前年同月の順位と比べると、「PHP」が10位から7位に、「Scratch」が21位から11位に、「Fortran」が26位から12位に、「Kotlin」が23位から15位に、それぞれ大きく順位を上げている。
TIOBEインデックスでは、例年のように2024年1月のランキングにおいて、レーティングが前年同月比で最も伸びた言語が「2023年のプログラミング言語」に選定される。
2023年1月には、C#が「2022年のプログラミング言語」になると予想されていたが、実際にはC++が前年同月比4.62ポイント増のレーティングを獲得し、この称号を与えられた。
だが、C#が今回の称号を得るのは、より確度が高そうだ。C#は2022年8月以降、ランキング上位20言語の中でレーティングの前年同月比の伸びが群を抜いて高く、12月は2.38ポイント増となっている。12月の伸びが2位、3位のFortran、F#でも、それぞれ0.64ポイント増、0.48ポイント増にとどまっている。
さらに、12月は上位20言語のうち、レーティングが前年同月比で下がった言語が13言語に上っている。C#が「2023年のプログラミング言語」の最右翼であることは間違いない。
公開されたTIOBEインデックスの1〜20位は次の通り。
TIOBE Softwareは21〜50位のランキングも公開している。
51〜100位のプログラミング言語については、順位の差が比較的小さいとして、次のようにアルファベット順に列挙している。
「4th Dimension/4D」「ABC」「ActionScript」「Apex」「APL」「Ballerina」「bc」「CL (OS/400)」「Clean」「Clipper」「CLIPS」「Clojure」「Crystal」「Curl」「Eiffel」「Elixir」「Erlang」「Forth」「Groovy」「Hack」「Icon」「IDL」「Io」「J」「J#」「LabVIEW」「Ladder Logic」「LiveCode」「ML」「Modula-2」「MQL5」「NATURAL」「Nim」「OCaml」「OpenEdge ABL」「PL/I」「PostScript」「Pure Data」「Q」「Racket」「Raku」「REXX」「RPG」「Smalltalk」「SPARK」「SQR」「Tcl」「TOM」「VHDL」「Wolfram」
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