オープンソースのWebブラウザベンチマークの最新版「Speedometer 3.0」が公開された。
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browserbench.orgは2024年3月11日(米国時間)、オープンソースのWebブラウザベンチマークの最新版「Speedometer 3.0」をリリースしたと発表した。
Speedometerは、2014年にWebkitチームによって最初のバージョンがリリースされて以来、ブラウザエンジンのパフォーマンス最適化を進めるための重要なツールとなっている。
Speedometer 3.0は、Webページでのユーザーインタラクションをシミュレートすることで、Webアプリケーションの応答性を測定する。これは従来のバージョンと同様だ。だが、Speedometer 3.0は新たに、広く使用されている3つのブラウザエンジンの開発プロジェクト(Blink/V8、Gecko/SpiderMonkey、WebKit/JavaScriptCore)間におけるマルチステークホルダーガバナンスモデルの下で開発された。
主要なブラウザベンチマークがこうした業界横断的なコラボレーションによって開発されたのは、Speedometer 3.0が初めてだ。この協力体制は2022年12月に発表された。
Speedometer 3.0では、より良いパフォーマンス測定方法と、モダンWebを反映した、より代表的なテストセットが導入されている。
Speedometer 3.0では、100項目のToDoを追加し、完了としてマークし、ToDoを削除するToDoアプリケーション(TodoMVC)のテストコードが更新された。コードには、Angular、Backbone、jQuery、Lit、Preact、React、React+Redux、Svelte、VueおよびES5とES6をターゲットにしたバニラJavaScript実装、Web Componentsバージョンなどが含まれる。
これらのテストのより複雑なバージョンも導入され、多くの複雑なCSSルールを持つ、より大きなDOMツリーに埋め込まれた。これらのCSSルールは、現在人気のあるWebアプリケーションのページウェイトと構造をより忠実にエミュレートしたものだ。
また、CanvasおよびSVGチャートのレンダリング(React Stockcharts、Chart.js、Perf Dashboard、Observable Plot)、コード編集(CodeMirror)、WYSIWYG編集(TipTap)、ニュースサイトの閲覧(Next.jsとNuxt.js)をシミュレートする新たなテストを複数追加している。
Speedometer 3.0のテストランナーは、ユーザーのアクションに応じてブラウザが行う作業(ペイントや非同期タスクなど)をより多く測定するように改善された。
モダンブラウザエンジンは、同期処理の実行時間を短縮する最適化戦略として、一部の処理を非同期で実行する。また、一部のJavaScriptフレームワークは最適化手法として、非同期にDOM APIを呼び出す。Speedometer 3.0は、こうした非同期処理にかかる時間もより正確に測定するようになった。
さらに、ブラウザエンジニアが結果をよりよく理解し、プロファイルを作成し、テストをカスタマイズできるように、開発者向けツールが改善された。テストランナーのアーキテクチャの再設計により、複雑なテストケースの記述と保守も容易になった。
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