日本企業のDXは「顧客への価値提供」ではなく「目前の課題解決」が目的になっている ガートナーDXの成功に必要な取り組みについて提言

ガートナージャパンは、DXにおける業務改革の重要性についての提言を発表した。同社の川辺氏は「業務改革によって顧客にどのような価値がもたらされるかについて再確認することが重要だ」としている。

» 2024年04月15日 08時00分 公開
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 ガートナージャパンは2024年4月9日、DX(デジタルトランスフォーメーション)における業務改革の重要性について提言を発表した。ビジネスを成長させるためには競争力のあるビジネス価値をタイムリーに顧客に提供し、その価値を認めてもらい、顧客に自社を選んでもらう必要がある。しかしガートナージャパンによると、日本企業の多くは課題解決に手いっぱいで、顧客への価値提供まで手が回っていない状況にあるようだ。

画像 プレスリリース

「真の意味でDXに成功した企業は依然として少ない」

 ガートナージャパンによると、DX実現に向けて推進を担当する役員や組織を持つ企業が増えている一方で、「競争力のあるビジネス価値を創出する“抜本的なトランスフォーメーション”に成功する」と考える企業の割合は少ないという。その原因としてガートナージャパンは「属人的な業務の継続や縦割り型組織による連携不足」を挙げる。

 「日本企業が取り組むDXの多くは、老朽化したシステムの刷新や人手不足解消のための自動化ソリューションの導入といった形で推進される。つまり、顧客へ価値を提供するためというよりは、目前の課題解決が主な目的で、結果として現行業務をデジタルで再現するだけにとどまる傾向にある」(ガートナージャパン)

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