EclipseSourceは、オープンソースの統合開発環境「Theia IDE」の正式リリースを発表した。Theia IDEの概要などについて紹介する。
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EclipseSourceは2024年6月27日(米国時間)、オープンソースの統合開発環境「Theia IDE」の正式リリースに伴い、Theia IDEを紹介するブログエントリを公開した。EclipseSourceは以下のように説明している。
Theia IDEは、デスクトップとブラウザの両方でシームレスに動作するコード開発ツールだ。言語サーバプロトコル(Language Server Protocol:LSP)、デバッグアダプタープロトコル(Debug Adapter Protocol:DAP)、Monacoコードエディターなどの最新標準を満たしている。
Theia IDEは、初期設定のままで、包括的な機能セットを提供する。さらに、拡張機能については「Visual Studio Code」との互換性がある。ベンダーニュートラルな「OpenVSX」レジストリを通じて、3600以上の拡張機能が使える。
Theia IDEは、ベンダーニュートラルでオープンソースのガバナンスを持ち、その拡張性メカニズムにより、さまざまな目的に適合させることができる。
Theiaの強みとして、適応可能なツールバー、取り外し可能なビュー、リモート開発サポート、そして近日中にリリース予定を予定しているライブコラボレーションモードなどの機能が挙げられる。また、Theiaではプライバシーを重視しており、デフォルトでテレメトリーを組み込まないといったことを通じてユーザーの意思を尊重している。
Theia IDEは、ダウンロード可能なデスクトップアプリケーションとして利用できる。また、クラウドにデプロイし、ブラウザ上で使用することもできる。従って、Theia IDEは、オンラインポータルや企業環境などの既存のインフラにシームレスに統合することも、ハードウェアデバイスで直接ホストすることもできる。Theiaプラットフォームではモジュール式のアーキテクチャを持つ。このため、特定のユースケースに合わせてほぼ全ての部分を容易に強化、適応させることができる。
2017年に発足したTheiaプロジェクトは、WebベースのツールとIDEを構築するためのプラットフォームの提供に焦点を置いていた。
カスタム製品の作成を容易にし、プラットフォームの採用を促進するために、EclipseSourceは2021年に、「Theia Blueprint」の開発を決定した。Theia Blueprintは、Eclipse Theiaプラットフォームに基づいたデスクトップ製品を構築するための標準的なIDE製品で、Eclipse Theiaの機能を示すテンプレートとしても機能する。時がたつにつれて開発者が日常的にTheia Blueprintを採用するようになり、品質も向上し、最終的には現在利用可能なTheia IDEへと改良されることになった。この取り組みは2023年夏に始まり、2023年12月にβ版をリリースした。
Theia IDEは、全ての主要なOS用のインストーラーをダウンロードできる。
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