NVIDIAは、企業独自のAIアプリケーション構築を支援する「NIM Agent Blueprint」を発表した。生成AI活用のユースケースに応じた、サンプルアプリケーション、レファレンスコード、カスタマイズ用文書、デプロイ用のHelmチャートを提供するという。
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NVIDIAは2024年8月27日(米国時間)、企業独自のAI(人工知能)構築を支援する「NIM Agent Blueprint」を発表した。
NIM Agent Blueprintには、LLM(大規模言語モデル)構築ソリューション「NVIDIA NeMo」と基盤モデルをデプロイできるコンテナ化されたマイクロサービス「NVIDIA NIM」、サンプルアプリケーション、レファレンスコード、カスタマイズ用文書、デプロイ用のHelmチャートが含まれている。
NVIDIAは「企業における生成AIアプリケーション構築は複雑で、幾つものステップを踏む必要がある。NIM Agent Blueprintを活用することで、開発者はAIアプリケーションを速やかに構築できるようになる。自社のビジネスデータを使用してNIM Agent Blueprintをカスタマイズし、アクセラレーテッドデータセンターとクラウドの両方で、AIアプリケーションを実行できる。企業はデータに基づいてAIを自動的に成長、改善させる仕組みを構築できるようになる」と述べている。
NIM Agent Blueprintはグローバルのシステムインテグレーターやテクノロジーソリューションプロバイダーを通じて利用可能になる。これにはAccenture、Deloitte、SoftServe、World Wide Technologyが含まれる。またNIM Agent Blueprintの活用を支援するため、Dell Technologies、Hewlett Packard Enterprise、LenovoがフルスタックのNVIDIAアクセラレーテッドインフラとソリューションを提供する。
NVIDIAによると、最初のNIM Agent Blueprintとして以下のワークフロー向け青写真をリリースしており、開発者は無料でダウンロードして体験できるという。
3Dアニメーションのアバターインタフェースによるカスタマーサービスアプリケーションを通じてより魅力的なユーザー体験を実現実現できるという。「NVIDIA ACE」「NVIDIA Omniverse RTX」「NVIDIA Audio2Face」「Llama 3.1 NIM マイクロサービス」を搭載し、RAG(検索拡張生成)を使用して構築された生成AIアプリケーションと統合するように設計されている。
研究者やアプリケーション開発者は、3Dのタンパク質構造予測、小分子生成および分子ドッキングのためのAIモデルを迅速にカスタマイズおよび展開できる。このワークフローを支援するため、「AlphaFold2」「MolMIM」「DiffDock」を含むNIMマイクロサービスが組み込まれている。
「NVIDIA NeMo Retriever」を活用し、膨大な量の企業のPDFデータから収集されたあらゆるトピックに関する専門家に素早くなれるデジタルヒューマン、AIエージェント、カスタマーサービスチャットbotを構築できるという。企業は、高精度かつマルチモーダルの検索パイプラインをデータが存在する場所に展開できる。
NVIDIAは今後、顧客体験、コンテンツ生成、ソフトウェア開発、研究開発などの生成AIアプリケーション向け青写真を毎月リリースする計画だ。
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