あなたのいまのその行動は、誰かや何かに「自律せよ」と言われて始めたものではありませんか? 不安をあおられて「行動しなければならない」と思い込まされたものではありませんか? まずは、それを点検してみましょう。
そして、周囲に目を向けてみましょう。あなたの周囲に、何らかの課題はありませんか? 「世の中」「社会」といった大きな主語でなくても構いません。あなたの身の回りにある「自分ごと化」できそうな課題を解決しようとするとき、大切なのは高度なスキルよりも、相手が置かれている状況や悩みに耳を傾けること。そして「いまの自分にできること」は何かを考え、やってみること。
だからといって、実際、すぐには思い通りにならないことの方が多いでしょうし、うまくいかないことに思い悩むことの方が多いでしょう。でも、そのプロセス自体が、自律する上で非常に学びの多いプロセスであることに気付くはずです。
また、あなたがこれまで培ってきた知識や経験は、ご自身では「大したことない」「中途半端」と思っているかもしれません。でも、第三者から見れば、「すごいことができる人」であることも多いものです。だから、そんなに自分を見くびらないで大丈夫。
「自律せよと言われた」という外発的な動機で焦るよりも、目の前の課題に目を向ける方が、内発的な動機が生まれ、小さな行動につながり、新たなキャリアを形成しやすくなるのではないかと思います。
しごとのみらい理事長 竹内義晴
「仕事」の中で起こる問題を、コミュニケーションとコミュニティーの力で解決するコミュニケーショントレーナー。企業研修や、コミュニケーション心理学のトレーニングを行う他、ビジネスパーソンのコーチング、カウンセリングに従事している。
著書「Z世代・さとり世代の上司になったら読む本 引っ張ってもついてこない時代の「個性」に寄り添うマネジメント(翔泳社)」「感情スイッチを切りかえれば、すべての仕事がうまくいく。(すばる舎)」「うまく伝わらない人のためのコミュニケーション改善マニュアル(秀和システム)」「職場がツライを変える会話のチカラ(こう書房)」「イラッとしたときのあたまとこころの整理術(ベストブック)」「『じぶん設計図』で人生を思いのままにデザインする。(秀和システム)」など。
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