不確実で先行きの見通しが立てにくい時代になって、「主体性を持て」「自立しろ」といろいろな場面でいわれます。でも、自立するのはいうほど簡単ではありません。何をどうすれば自立できるのでしょうか?
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こんにちは、竹内義晴です。本連載「仕事が『つまんない』ままでいいの?」は、毎日を「楽しく働く」ために、日常の困りごとを解決する考え方やアイデア、心のありようなどをお話ししています。
先日、大企業で社員のキャリア自立を支援している知人から、こんな話を聞きました。「いま大企業で働く中堅以上の人たちの多くが、これからどんなキャリアを歩んでいけばいいのか分からずに悩んでいるんですよ」
最近、ビジネスパーソンのキャリアに対して「主体性を持とう」とか、「自立しよう」といった情報を見聞きすることが増えたような気がします。
その背景には、過去の右肩上がりの時代とは違って、先行きの見通しが立てにくく、何が正解なのか分かりにくい時代になったことがあるでしょう。また、人生100年時代になって、これまでの年功序列や終身雇用が「限界かも」といわれる中で、これまでのように、生涯を1社のみで過ごすことが難しくなりそう……ということもありそうです。
若いうちだったらいろいろな身の振り方を考えることができるかもしれません。でも、ある程度経験を積んだ人にとっては、急に「自身のキャリアに主体性を持て」「自立しろ」といわれても、何をすればいいのか困ってしまいますよね。「言いたいことは分かりますが、どうすればいいんでしょうか?」って感じで。
特に、分業化が進んでいる大企業で働いていると、自身のキャリアが「他社でもニーズがあるのだろうか?」と考えて何をすればいいのか分からなかったり、目の前の仕事はこなせても、仕事の目的や意味を見いだしにくかったり。
というより、「主体性を持て」「自立しろ」と旗を振っている大企業の上層部や人事の人たちですらも、案外、何をすればいいのか分からないんじゃないかなぁ。
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