AI支援開発のコストやコード生成量、分かる? GoogleがGemini CLIに監視ダッシュボードを追加OpenTelemetryでカスタマイズ可能

Google Cloudは、「Gemini CLI」において、事前構成済みの監視ダッシュボードを提供開始した。ツールの導入状況やトークン消費量、パフォーマンスなどを可視化できるという。

» 2026年02月09日 13時00分 公開
[@IT]

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 Google Cloudは2026年1月8日(米国時間)、コマンドラインのAI(人工知能)支援開発ツール「Gemini CLI」の新しいテレメトリー機能と、事前構成済みの監視ダッシュボードの提供を開始した。

 今回のアップデートにより、事前構成済みのダッシュボードを通じて、Gemini CLIの採用状況や対話パターン、パフォーマンスを容易に把握できるようになる。オープンソースの「OpenTelemetry」を活用して生ログを使用し、ニーズに合わせたデータ視覚化のカスタマイズも可能になるという。

事前構成済みダッシュボードで、何が分かるようになるのか?

 クエリを記述することなく、Gemini CLIの利用状況やパフォーマンス指標を即座に確認できるダッシュボードが利用可能になった。主な表示項目は以下の通り。

  • 月間/日間アクティブユーザー(MAU/DAU)
  • インストール数
  • 追加および削除されたコード行数
  • トークン消費量
  • APIおよびツール呼び出し

チーム内でのGemini CLIの普及率を把握できるダッシュボード(提供:Google Cloud
Gemini CLIによる消費トークン量やコード変更量など、コストと成果を可視化するダッシュボード(提供:Google Cloud
APIやツールの呼び出し頻度とレイテンシを監視するダッシュボード(提供:Google Cloud

 このダッシュボードを利用するには、Gemini CLIプロジェクトでOpenTelemetryを構成し、データをGoogle Cloudにエクスポートする。ダッシュボードテンプレートは「Google Cloud Monitoring」内で「Gemini CLI Monitoring」として提供されている。

Google Cloudにデータをエクスポートする3ステップ

 Google Cloudにデータをエクスポートするための手順は以下の通り。

1:Google CloudプロジェクトIDの設定

 最初に、利用するGoogle CloudのプロジェクトIDを設定する。

2:Google Cloudでの認証

 適切なIAM(Identity and Access Management)ロールとAPIが有効になっていることを確認し、Google Cloudで認証する。

3:Google Cloud Platform(GCP)への直接エクスポート機能の導入

 「Direct GCP Exporters」の追加により、中間的なOTLP(OpenTelemetry Protocol)コレクタの構成をバイパスしてセットアップを簡素化できる。「.gemini/settings.json」を更新することで利用可能になる。

 これらの基盤ツールの提供により、インフラのセットアップに費やす時間を削減し、アプリケーションの構築とイテレーションに集中できる環境を整えられるという。

生データを用いた詳細な利用状況分析

 Gemini CLIのテレメトリーが有効なプロジェクトでは、Google Cloudコンソールの「Logs」および「Metrics」からデータを追跡できる。OpenTelemetry経由で提供される生情報を組み合わせることで、次のような複雑な問いへの回答が可能になる。

  • チーム全体でツールがどの程度活用されているか?(「user.email」のユニーク値をカウントする)
  • ツールの信頼性はどの程度か?(特定の「status_code」を確認する)
  • 現在の使用量はどの程度か?(「api_method」が存在するエントリを確認する)
  • 誰がパワーユーザーか?(「user.email」ごとの「input_tokens」および「output_tokens」を確認する)
  • 予算がどの領域に費やされているか?(コマンドタイプ別のトークン数を確認する)
  • トークン使用量による上位10ユーザーは誰か?

OpenTelemetry採用によるメリット

 メトリクスとログの収集を効率化するために、Gemini CLIはベンダー中立の業界標準フレームワーク、OpenTelemetryを採用している。同フレームワークの採用により、以下のメリットを享受できるという。

  • ユニバーサルな互換性
    • Google Cloudや「Jaeger」「Prometheus」「Datadog」などの任意のバックエンドにエクスポートできる
    • 「GenAI OpenTelemetry convention」(生成AI向けOpenTelemetry規約)に準拠できる
  • 標準化されたデータ
    ツールチェーン全体で一貫したフォーマットと収集方法を使用できる
  • 将来を見据えた統合
    現在使用中か将来使用するオブザーバビリティインフラと接続できる
  • ベンダーロックインの排除
    計測方法を変更せずにバックエンドを切り替えできる

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