LPI-Japanは「インフラエンジニアの技術力と年収に関する実態調査」の結果を発表した。
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特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(以下、LPI-Japan)は2026年1月30日、「インフラエンジニアの技術力と年収に関する実態調査」の結果を発表した。同調査は2026年1月8日から9日にかけて、サーバ構築・運用やクラウド環境構築などに携わるインフラエンジニア110人を対象に実施した。
同調査の結果によると、回答者の年収分布は「600万円以上」が全体で46.3%を占めた。最も多かったのは「500万円以上〜600万円未満」の21.8%であり、「1000万円以上」も12.7%存在した。
業務においてLinuxカーネル、プロセス管理、ネットワーク設定などの「OS/基盤技術」に触れる機会については、「日常的にある(週に複数回以上)」が31.8%、「定期的にある(月に数回程度)」が39.1%となり、7割以上が月に複数回以上触れていた。
Linux/OSの仕組みの理解度について尋ねた設問では、「ある程度理解している(業務で活用できるレベル)」が44.5%で最多となり、「深く理解している(他者に教えられるレベル)」は22.7%にとどまった。年収別に見ると、1000万円以上の回答者のうち、「深く理解している」との回答が42.9%に達しており、全体平均の約2倍という突出した結果となった。
OS/基盤技術の知識・スキルが年収に影響するかどうかという問いに対しては、「非常にそう思う」が36.4%、「ややそう思う」が42.7%となり、約8割のエンジニアが相関関係を認識していることが分かった。その理由としては「より高度な案件・プロジェクトにアサインされるから」が69.0%で最も多く、次いで「設計やアーキテクチャ検討に関われるから」(55.2%)、「障害対応やトラブルシューティングで重宝されるから」(46.0%)が挙げられた。
自身のキャリアにおいて、OS/基盤技術の知識・スキル不足がキャリアアップや年収アップの「壁」になった経験があるかを聞いたところ、70.0%が「ある」と回答した。
壁を感じた経験がある回答者に対して具体的な場面を尋ねたところ(複数回答)、「昇進・昇格の選考で評価されなかった」が59.7%で最多となった。これに「希望する案件やプロジェクトにアサインされなかった」と「技術面接で深い質問に答えられなかった」が同率の41.6%で続いた。「転職活動で希望年収に届かなかった」という回答も37.7%あった。
今後年収を上げるために最も効果的だと思う取り組みを聞いたところ、「クラウド資格(Amazon Web Services、Microsoft Azure、Google Cloudなど)の取得」が49.1%でトップとなり、「セキュリティ関連の学習・資格取得」が39.1%で続いた。「Linux/OS基盤技術の学習・資格取得」は30.9%で3位だった。
一方で、「Linux/OS基盤技術を体系的に学習することで、年収アップにつながると思うか」という質問に対しては、「非常にそう思う」(33.6%)と「ややそう思う」(44.5%)を合わせて約8割が肯定的だった。
LPI-Japanは今回の調査結果について、約8割がOS/基盤技術の重要性を認識しているにもかかわらず、クラウド資格の取得が優先されているギャップを指摘。その上で、「クラウドやコンテナ技術の土台にはOS/基盤技術があり、その土台を持たないままでは年収の壁を越えることは難しい。基盤技術を体系的に学ぶ機会を意識的に設けることが、長期的な市場価値向上につながると考えられる」と、結論付けている。
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