同じ「HDD」メーカーでも“当たり外れ”あり? モデル別で明暗、ドライブ故障率の違いBackblazeの2025年“実データ”で検証

クラウドストレージを提供するBackblazeは、2025年の年間HDD故障率を発表した。年間故障率は1.36%で、2022年以来の低水準となった。

» 2026年03月23日 13時00分 公開
[@IT]

この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。

 クラウドストレージサービスを提供するBackblazeは2026年2月12日(米国時間)、自社データセンターにおけるHDDの故障率統計「Drive Stats」の2025年第4四半期版(10〜12月)と、2025年の年間HDD故障率を発表した。同統計はストレージの信頼性評価の参考データとして広く活用されている。

 2025年末時点でBackblazeは34万1664台のドライブを監視しており、そのうち条件を満たす33万7192台のHDDを分析対象とした。故障が発生しにくかったHDDのモデル、逆に故障率が高かったモデルの他、ドライブ容量の現状についてもまとめている。

2025年第4四半期の結果

 まず2025年第4四半期の概況は次の通り。メーカー別の割合はSeagate Technologyと東芝が同程度で多くなっている。

2025年第4四半期のHDD統計概要。メーカー別シェアはSeagateと東芝が拮抗(きっこう)している(提供:Backblaze)

 第4四半期には新たに2モデルが追加された。

  • Seagate ST16000NM000J 16TB(112台)
  • Western Digital(WDC) WUH722626ALE6L4 26TB(1201台)
    • 同社初の26TBドライブ
2025年第4四半期の結果。2025年12月31日時点の稼働台数が100台超で、同四半期における総稼働日数(個々のドライブの稼働日数の合計)が1万日を超えるドライブモデルが対象(提供:Backblaze)

 故障ゼロまたは1件のみだった主なモデルは以下の通り。

  • HGST HMS5C4040BLE640 4TB(1件)
  • Seagate ST8000NM000A 8TB(0件)
  • Seagate ST12000NM000J 12TB(1件)
  • Seagate ST16000NM000J 16TB(1件)
  • Seagate ST16000NM002J 16TB(0件)
  • WDC WUH722626ALE6L4 26TB(1件)

 一方、故障率が高かった主なモデルも報告された。

  • HGST HUH728080ALE600 8TB(10.29%)
  • Seagate ST10000NM0086 10TB(5.23%)
  • Toshiba MG08ACA16TEY 16TB(4.14%)

 HGST 8TBドライブは約7.5年経過しており、1073台と1つのVault(Backblazeのストレージ単位、標準1200台)未満の台数で運用されている。同社は温度要因を排除し、振動感度の可能性を調査中だが、経年を考慮して通常の手順で順次置き換える方針だ。Toshiba 16TBは前四半期に16.95%の故障率を記録したが、メーカーとの協力によるファームウェア作業後、正常化しつつある。

Toshiba MG08ACA16TEY(16TB)の故障率推移。Q3のスパイクから劇的に改善している(提供:Backblaze)

 通年で故障ゼロのモデルはなかったが、四半期平均2件未満の故障に抑えたモデルは以下の通り。

  • HGST HMS5C4040BLE640 4TB(5件)
  • Seagate ST12000NM000J 12TB(4件)
  • Seagate ST14000NM000J 14TB(7件)
  • Seagate ST16000NM002J 16TB(1件)
  • Toshiba MG09ACA16TE 16TB(3件)
  • WDC WUH722626ALE6L4 26TB(1件)

ドライブ容量別の構成比

 同社のドライブ構成は大容量化が進んでいる。

  • 0〜12TB(25.13%)
  • 14〜16TB(52.06%)
  • 20TB以上(22.81%)

 Backblazeは、故障率の変動要因として、ドライブの平均経年、技術向上、GB単価の低下、AI(人工知能)需要によるHDD価格上昇などを挙げている。

2025年通年の故障率

 2025年通年では34万4196台を30モデルに分けて分析した結果、年間故障率(AFR)は1.36%となった。これは2024年の1.55%から改善し、2022年の1.37%以来の低水準となる。

2025年の結果。2025年1月1日から12月31日までの対象期間。稼働台数が250台超で、同年における総稼働日数が5万日を超えるドライブモデル(提供:Backblaze)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

その「AIコーディング」は本当に必要か?
Microsoft & Windows最前線2026
4AI by @IT - AIを作り、動かし、守り、生かす
ローコード/ノーコード セントラル by @IT - ITエンジニアがビジネスの中心で活躍する組織へ
Cloud Native Central by @IT - スケーラブルな能力を組織に
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。