サーバ向けDRAMの供給が逼迫している。Broadcomはその市場背景を説明するとともに、VMware製品を例に供給不足への対応策を幾つか紹介した。
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半導体ベンダーのBroadcomは2026年2月25日(米国時間)、企業のIT部門が直面するハードウェア供給不足の実態とその背景、対応策を解説するブログ記事を公開した。対応策としては、同社のVMware製品を例に、ハードウェア供給不足の影響を抑えるためのポイントを紹介した。
Broadcomは、2026年に企業のIT部門が、メモリ市場の構造的な供給危機に直面すると指摘している。標準メモリ規格「DDR5」のサーバメモリの価格は、2025年の供給逼迫(ひっぱく)により2倍以上に上昇したという市場調査データもある。
メモリベンダーのSK hynixは、同社の生産ラインでは2026年を通じて事実上売り切れ状態にあると報告した。アナリストは、この供給不足が2027年まで拡大すると予測しており、ハードウェアの供給難が一時的な問題ではなく、長期的な構造変化であることを示唆している。
この供給不足の背景には、AIインフラを提供するベンダーと、企業のIT部門が同じ半導体製品を奪い合う状況がある。ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)は大規模AIデータセンターの構築を急ぎ、大規模言語モデル(LLM)のトレーニング用に数年分のハードウェア容量を事前購入しているという。
主要メモリベンダーは「GPU」(グラフィックス処理装置)に搭載する高帯域幅メモリ(HBM:High Bandwidth Memory)の生産を拡大するために、「DRAM」(Dynamic Random Access Memory)の製造ラインを大規模に転換した。HBMは標準DRAMの3〜5倍のシリコンウエハー容量を消費するため、結果として標準サーバメモリの供給量は減少している。
加えて、DRAM市場はSamsung Electronics、SK hynix、Micron Technologyの3社が世界供給量の大半を掌握しており、企業ユーザーの価格交渉力は極めて弱い状況にある。
こうした状況に対して、Broadcomは同社のクラウドインフラ統合プラットフォーム「VMware Cloud Foundation 9.0」(以下、VCF 9.0)を例にして、軸にハードウェア供給不足の影響を抑えられるアプローチがあると説明。例えば以下の点を挙げている。
VCF 9.0が新たに導入した「NVMeメモリ階層化」(NVMe Memory Tiering)は、転送プロトコル「NVMe」(Non-Volatile Memory Express)で接続するストレージでメインメモリ(DRAM)を補完する仕組みだ。アクセス頻度の低い「コールド」メモリページを高速ストレージにオフロードする。これにより、より高価なメモリであるDRAMをアクティブデータ専用に確保し、ハードウェア価格高騰の影響を軽減できる。
既存インフラの利用効率を高める機能群として、VCF 9.0は以下を備えている。
Broadcomは、VCF 9.0を採用することで標準ベアメタル実装と比較して最大1.5倍のVM密度を実現できるため、アプリケーション実行に必要な物理サーバの数を効果的に削減できるとしている。
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