“応用情報が消える”ってどういうこと? 「情報処理技術者試験」はこう変わる「データマネジメント試験」「プロフェッショナルデジタルスキル試験」を新設

IPAと経済産業省は「情報処理技術者試験」と「情報処理安全確保支援士試験」の見直し案を公表した。「データマネジメント試験」(仮称)を新設する他、既存試験も大きく変える見通しだ。

» 2026年05月15日 13時00分 公開
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 独立行政法人の情報処理推進機構(IPA)および所管官庁の経済産業省は2026年3月31日、IT系国家試験である「情報処理技術者試験」「情報処理安全確保支援士試験」の見直しに関する検討状況を公表した。同省が2025年5月に公表した「Society 5.0時代のデジタル人材育成に関する検討会」の報告書を踏まえている。

 見直しの柱となるのが、AI活用に必要なデータの整備・管理に関する知識やスキルを評価する「データマネジメント試験」(仮称)の新設だ。基礎的なIT知識を評価する「ITパスポート試験」の次のステップという位置付けになる。幅広いビジネスパーソンを対象とし、試験時間は合計120分だ。

「応用情報技術者試験」が“消える”?

 デジタルトランスフォーメーション(DX)やAI活用による価値創造といった幅広いスキルを評価する「プロフェッショナルデジタルスキル試験」(仮称)も新設する。この試験は新設ではあるものの、実は既存試験と密接な関係がある。

 IPAと経済産業省は、実務レベルのITスキルを評価する現行の「応用情報技術者試験」と、特に高いスキルレベルを評価する「高度試験」をまとめて、プロフェッショナルデジタルスキル試験として再編する。同試験は「マネジメント」「データ・AI」「システム」の3つの試験区分を設ける。試験時間は「科目A-1」が90分、「科目A-2」「科目B」が合わせて120分だ。

 プロフェッショナルデジタルスキル試験について、IPAと経済産業省は現行の高度試験と同等の免除制度を設けることを検討している。経過措置として、現行の高度試験や情報処理安全確保支援士試験で要件を満たした場合、一定期間はプロフェッショナルデジタルスキル試験や情報処理安全確保支援士試験で一部科目を免除する方針だ。

「ITパスポート試験」など既存試験にもメス

 ITパスポート試験に関しては、出題構成を見直す。出題分野を従来の「ストラテジ系」「マネジメント系」「テクノロジ系」から、「ビジネス」「テクノロジ」「セキュリティ・倫理」に再編する。DXで求められるマインドやスタンス、データマネジメントの基礎を新たに追加し、AI時代に適したセキュリティと倫理の出題を強化する方向で検討している。

 安全なIT活用に関するスキルを評価する「情報セキュリティマネジメント試験」と、ITエンジニア向けの基礎スキルを評価する「基本情報技術者試験」については、出題範囲を見直す。情報処理安全確保支援士試験も出題範囲を見直す他、試験時間や出題形式の変更を検討中だ。

2027年度から新試験制度に移行へ

 新試験制度には、2027年度から順次移行する。まず2027年度春ごろに、新試験制度でのITパスポート試験と情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験を開始する計画だ。同年度の夏ごろから秋ごろには、新試験制度でのデータマネジメント試験とプロフェッショナルデジタルスキル試験の各区分、情報処理安全確保支援士試験を開始する。現行制度は2026年度の試験実施をもって終了する。

 試験は全てCBT(Computer Based Testing)方式で実施する方針だ。ITパスポート試験と情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験に関しては、従来と同様に通年で実施する。

 これらは発表時点での案であり、今後変更が生じる可能性がある。新試験のシラバス案や各分野のサンプル問題は、2026年度夏ごろをめどに順次公表する計画だ。

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