Rustプロジェクトの調査チームは、プログラミング言語「Rust」の利用状況に関する年次調査「State of Rust 2025」の結果を発表した。
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Rustプロジェクトの調査チームは2026年3月2日(米国時間)、プログラミング言語「Rust」の利用状況に関する10回目の年次調査「State of Rust 2025」の結果を発表した。
同調査はRustコミュニティーのRust開発者および愛好者を対象に、2025年11月17日〜12月17日に実施されたアンケートに基づいている(9389人が参加し、7156人が全ての設問に回答した)。
回答者の91.7%がRust開発者で、4.9%はRustを利用したことがあるが、現在は使っていない。3.4%はRustを全く使ったことがない。前回(2024年調査)の回答者の内訳は、それぞれ92.5%、4.1%、3.3%だった。
「現在の安定版」を使用している回答者が圧倒的に多く(89.2%)、最新のナイトリー版を使用している回答者も3割を超える。調査チームは、「多くの人が安定版コンパイラを使用して開発し、リリースの更新に追随していることは、Rustの安定性と互換性の保証に対する信頼の表れだ」と述べている。また、ナイトリー版が使用されるのは、安定化されていない機能が必要な場合など、必要に迫られた場合だと説明している。
「将来、機会があれば、また使用する」と答えた回答者が60.7%に上る。見切りをつけたわけではなく、またいつか使おうという前向きな姿勢の回答者の方が多いようだ。2番目に回答が多かったのは、「別の言語を使うことにしたため」(33.3%)だ。
crates.io以外では、「Gitリポジトリから」crateをダウンロードしている回答者が多かった(46.2%)
回答者の58.0%が、コンパイラエラーインデックスの説明を読み、有用と評価していることが分かった。一方で、21.5%は、コンパイラエラーインデックスの存在を知らないと答えている。
2025年には、待望されていた機能(「let chains」と「非同期クロージャ」)が導入された。調査結果からも、これらが非常に人気で、頻繁に使用されていることが示された。現在、安定化を望む声が多い機能としては、「ジェネリック定数式」や「改良されたトレイトメソッド」が上位を占めている。
プログラミングの生産性を阻害している重大な問題についての回答傾向は、2024年調査と比べて全体的な変化は少ない。リソース消費(「コンパイルが遅い」「ディスク使用量が多い」など)が依然として上位を占めている。デバッグ環境に関する悩みは2位から4位へとわずかに後退した。
Rust開発者を採用する意向のある企業の割合が2023年(19.6%)、2024年(22.0%)、2025年(25.0%)と年々増えていることが分かった。
Rustの将来にとって最大の懸念事項として最も多くの回答者が挙げたのは、「テクノロジー業界に十分普及していない」(42.1%)ことだ。調査対象者の大部分がRust開発者であることを考えると、さらなる普及を求める回答者が多いのは当然だ。
これに次いで回答が多かった懸念事項としては、「Rustが複雑になりすぎる」(41.6%)、「Rustの開発者/メンテナが適切な支援を受けていない」(38.4%)、「プロジェクトのガバナンスがコミュニティーの規模/要件に見合っていない」(20.7%)、「エコシステムへのオープンソースの貢献が不十分」(20.3%)、「Rust FoundationがRustプロジェクトを適切にサポートしていない」(20.3%)がある。
Rust開発者がコーディングする際に最も利用しているのは「Visual Studio Code」(51.6%)で、「vi/vim/neovim」(29.4%)、「Zed」(18.6%)、「Rust Rover」(14.4%)、「Helix」(12.7%)などが続いた。Zed利用者の伸びが目覚ましい。
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