長期休暇明けに、情報システム部門の業務負荷が高まるのはなぜなのか。インゲージの調査からは、その背景にある要因と、負担を減らすための取り組みが見えてきた。
お盆や年末年始などの長期休暇明けは、休業中に蓄積した未読メッセージの処理や取引先企業の業務再開が重なる。顧客・社内のコミュニケーション支援を手掛けるインゲージによると、企業の問い合わせ対応窓口では、この時期に業務負荷が極度に集中する。
長期休暇明けに発生する問い合わせの集中や、それに伴って発生する残業などの実態はどうなっているのか。それを探るべく、インゲージは問い合わせ対応業務に携わるビジネスパーソン500人を対象に「長期休暇明けの問い合わせ対応に関する実態調査」を実施し、2026年8月18日に調査結果を発表した。
調査では、長期休暇明けに問い合わせが「増える」との回答が63%に上った。ピーク時の問い合わせ件数については「通常の1.5倍」が57%で最も多く、「2倍」が28%で続いた。長期休暇明けの問い合わせ対応業務で残業が発生したとの回答は69%、問い合わせ対応の遅延が発生したとの回答は64%だった。
長期休暇明けの負荷が特に大きかったのが「情報システム・ITヘルプデスク」部門だ。
情報システム・ITヘルプデスク部門の回答に絞ると、長期休暇明けに残業が発生するとの回答は78%、寄せられる問い合わせのうち「有人対応が不要だったはずのものが3割以上あった」との回答は59%で、いずれも部門別比較で最も高かった(図1)。業務の属人化が起きているとの回答も78%に上り、こちらも部門別で最も高い割合となった。
情報システム・ITヘルプデスク部門に限らず、属人化はさまざまな部門で共通の課題となっている。調査では、問い合わせ対応業務の課題として「特定の担当者に負荷が集中する」との回答が全体の42%で最多となった。「よくある質問の回答に追われる」が37%で続いた。
長期休暇明けの業務の混乱を防ぐためには、問い合わせをする人が自己解決しやすくしたり、回答を自動化したりすることで、問い合わせ対応の負荷を減らすことが重要だとインゲージは指摘する。調査では今後の対策として、FAQ(よくある質問と答え)の充実やチャットbotの活用、管理システムの見直しなど「ツール系対策」を挙げた回答が61%に上った(図2)。
調査はオンラインで2026年7月28〜30日に実施した。調査対象者を絞り込むためのスクリーニング調査を5000人に実施し、本調査では500人から有効回答を得た。
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