角川アスキー総合研究所が企業の生成AI導入に関する調査結果を公表。AI投資の拡大やAI統制の実態などを明らかにした。
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角川アスキー総合研究所は2026年8月10日、8月20日発売の書籍「AI白書2026」に掲載する独自調査「企業における生成AI導入の投資・統制・成果実態調査」の結果を発表した。
調査は上場企業または従業員300人以上の非上場企業に勤務する経営者・役員および従業員(課長以上の管理職と、係長・主任以下の一般社員)を対象に、マクロミルのモニターパネルを使ったインターネットアンケートで2026年4月24〜25日に実施し、310件の有効回答を得た。有効回答はスクリーニング調査の1万件から抽出している。
国内企業の生成AI導入は投資拡大の局面に入った一方で、投資の効果を定量的に把握できている企業はまだ少数にとどまり、把握できている企業ほど次の投資にも積極的な傾向が見られたという。ガバナンス面では、ガイドラインの整備が進みつつあるものの、現場の実態を十分に捉え切れていない可能性があるとしている。
海外の大手テクノロジー企業を中心にAI導入を理由とする人員削減が報じられているが、国内企業では異なる傾向が見られた。AI投資を「増やす」と見込む企業と「横ばい」の企業の間で、間接部門の人員が「減少する」と見込む割合はいずれも約14%と差がなく、AI投資の拡大が人員削減を促進するという構図は確認されなかった。少なくとも現時点の国内企業では、「AIで人を減らす」よりも「AIも人も増やす」シナリオが多数派だとしている。
会社公式でないAIツールの業務利用経験、いわゆる「シャドーAI」(公式な許可を得ずにAIツールを業務で利用すること)は、課長以上の管理職が46.5%で、係長以下の一般社員の38.1%を上回った。
「ルールやガイドラインが現場の実態に追いついていない」という認識も、管理職が57.4%、一般社員が47.1%と、管理職の方が10ポイント以上高い。ルールを策定して推進する立場の管理職自身が、最もルールの限界を体感し、公式外ツールも利用している実態がうかがえる。
全社共通のガイドラインを整備済みの企業でも、公式外AIツールの業務利用経験は46.9%に上り、一部整備の企業の50.0%と大差がなかった。全社的にガイドラインを整備した企業でさえ45.1%が「ルールが現場の実態に追いついていない」と回答している。ルールは策定するだけでなく、現場の変化に合わせて運用し続けることが求められるとしている。
主要指標を上場企業と非上場企業で比較すると、投資増加見込み(上場80.1%、非上場50.0%)と定量的な効果把握(上場37.0%、非上場13.7%)の2項目で顕著な差がみられた。定量的な効果把握は2.7倍の開きがある。ガイドラインの全社整備率にも16.8ポイントの差があり(上場45.9%、非上場29.1%)、投資、効果測定、ガバナンスのいずれにおいても上場企業が先行している。
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