人材不足が続く中でITエンジニアの採用条件にも変化が起きている。転職によって年収が上がった人はどの程度いるのか。職種別の調査から見えた転職市場の現状とは。
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IT人材の不足が続き、企業によるエンジニアの獲得競争が激しくなる中、転職時の待遇にはどのような変化が起きているのか。
パーソルキャリアは2026年8月24日、転職サービス「doda」のデータを基にした「転職による年収アップ成功者の傾向2026年版」を発表した。2025年10月〜2026年3月にdodaエージェントサービスを利用して転職したビジネスパーソンを対象に、転職前後の年収の変化を分析したものだ。
調査によると、転職によって年収が上がった人は全体の64.1%だった。年収が上がった人に限って増加額を見ると、平均109万4383円だった。
このうちITエンジニアはどうだったのか。dodaはその年収の増加額や、年収アップの背景などをまとめている。
転職前の職種別に見ると、年収アップした人の割合が最も高かったのは「技術職(SE・インフラエンジニア・Webエンジニア)」で74.8%だった。
2位は「クリエイター・クリエイティブ職」の70.4%、3位は「事務・アシスタント」の69.6%で、ITエンジニアは全体平均の64.1%を10ポイント以上上回った。
年収が上がった人の平均増加額でも、SE・インフラエンジニア・Webエンジニアは132万3998円で職種別トップだった。「企画・管理」の130万6811円、「技術職・専門職(建設・建築・不動産・プラント・工場)」の110万8769円などが続いた。
業種別でもIT分野の年収アップ傾向が目立った。転職前の業種が「IT/通信」だった人の72.0%が転職によって年収アップし、「インターネット/広告/メディア」の72.1%に次ぐ水準となった。年収が上がった人の平均増加額は128万703円だった。
パーソルキャリアは、年収が上がる背景として人材不足や社会全体の賃上げを挙げる。企業が必要な人材を獲得するため、採用時の提示年収を引き上げる動きがある。
特に「エンジニア(IT・通信)」など一部の職種では高い転職求人倍率が続いている。売り手市場を背景に、年収アップが起きやすい状況だという。
今回の調査では「年収アップした人の割合」「平均アップ金額」ともに「技術職」(SE・インフラエンジニア・Webエンジニア)がトップとなった。その背景にも、IT人材の獲得を巡って企業の競争が激しくなっていることがあるとみられる。
なお年代別に見ると、年収アップした人の割合が最も高いのは「25〜29歳」(67.9%)だった。20代後半をピークに、年代が上がるにつれて年収アップした人の割合は低下する傾向がある。また40代前半までは、半数以上が転職による年収アップを実現しているという。
男女別に見ると、年収アップした人の割合は男性が63.4%、女性が65.4%。いずれも60%台で、性別による大きな差は見られなかった。全職種を含めた年代別、男女別の年収アップ金額は下図の通り。
今回の調査でいう「平均アップ金額」は、転職によって年収が上がった人だけを対象に算出した値だ。年収が変わらなかった人や下がった人は含まれない。
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