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第12回 TCP/IPプロトコルを支えるICMPメッセージ基礎から学ぶWindowsネットワーク(1/3 ページ)

TCP/IPネットワークが円滑に稼働するためには欠かせない重要なプロトコル、ICMPメッセージの機能と仕組みを知る。

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連載 基礎から学ぶWindowsネットワーク ―― Windowsネットワーク管理者への道 ―― 
Windows Server Insider

 

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ICMPメッセージとは

 ICMP(Internet Control Message Protocol)とは、TCP/IPが動作するために必要な、補助的な役割を果たすためのプロトコルである。ユーザーやアプリケーション自身が明示的にこのプロトコルを利用したり、送受信したりすることは少ない(唯一使うのはpingコマンドくらいだろうか)。しかしICMPは、TCP/IPネットワークが円滑に稼働するためには欠かせない、重要なプロトコルである。

 ネットワーク・プロトコル的に見ると、ICMPプロトコルは、TCPやUDPと同じレベルに位置するプロトコルである。IPやTCP、UDPなどの通信において、何らかのエラーが生じたり、障害が発生したりした場合には、このICMPを使ってエラーを通知することになっている。以下の図から分かるように、ICMPのパケットは、IPパケットを使って送信される。ICMPは機能的にはTCPやUDPに対する補助的なプロトコルでありながら、TCPやUDPと同じレベルに位置しており、それぞれ異なるプロトコル番号を与えられている(ICMPは1番、TCPは6番、UDPは17番)。ICMPは、ルータを越えて通信を行う必要があるため、(ARPやRARPと違い)このようにIP上に実装されている。


ICMPメッセージ・プロトコル
ICMPメッセージは、TCPやUDPに対する補助的なプロトコルであるが、これらと同じレベルに位置している。ARPやRARPは、IPと同じレベルにあったが、ICMPは構造的には、TCPやUDPと同様に扱われている。これは、ICMPメッセージ自体がIPルーティングの対象となり、ネットワーク上の任意のマシン間でやりとりされる必要があるからである。


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