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第15回 信頼性のある通信を実現するTCPプロトコル(2)基礎から学ぶWindowsネットワーク(1/3 ページ)

TCP/IPの核であるTCPプロトコルの詳細を知る。今回はTCPのパケット構造とオープン/クローズ処理について解説。

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連載 基礎から学ぶWindowsネットワーク ―― Windowsネットワーク管理者への道 ―― 
Windows Server Insider

 

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 前回の「信頼性のある通信を実現するTCPプロトコル(1)」では、TCPの通信モデルの概略について解説した。

 TCPは信頼性のある双方向のストリーム型通信を実現するためのプロトコルである。信頼性があるとは、送信したデータが、送信した順番どおりに、欠落や重複なく、相手にまで届けられるということを意味している。これを実現するための基本的な仕組みは、あらゆるデータ送信に対して、必ず受信確認(ACK)による送達確認を行い、パケットが入れ替わっていたり、欠落していたりした場合には再送を行うというものである。

 また信頼性だけでなく、パフォーマンスを向上させるための工夫も凝らしている。具体的には、パケットを1つ送るたびにいちいち確認応答を行うのではなく、まとめて受信確認を行うこと、順不同で到着したパケットの再整列、フロー制御などが挙げられる。これらを実現するスライディング・ウィンドウ制御についても解説した。

 今回は、TCPのパケット構造と、オープン/クローズ処理について見ていくことにする。


TCPにおける基本的な通信モデル
TCPでは、送信したパケットに対して必ず確認のための応答を送信することによって信頼性のある通信を実現している。データの送信時だけでなく、TCP接続確立のためのオープン処理やクローズ処理においても、SYNやFINフラグ情報を確実に送信するために確認応答を行っている。


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