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第10回 IPパケットの構造とIPフラグメンテーション基礎から学ぶWindowsネットワーク(1/3 ページ)

TCP/IPネットワークをつかさどるIPパケットの詳細構造と、IPフラグメンテーションについて解説する。

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連載 基礎から学ぶWindowsネットワーク ―― Windowsネットワーク管理者への道 ―― 
Windows Server Insider

 

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 前回は、IPパケットがルータ間をバケツ・リレー方式で転送されながら、目的のネットワークやホストへ届けられる仕組みについて解説した。今回は、IPパケットの詳細な構造とIPフラグメンテーションという概念について解説する。

 すでに述べたように、TCP/IPOSIのネットワーク参照モデルというと、第3層と4層に相当するプロトコルである。IPパケットは、上位のプロトコル(ここではTCPUDP、そして実際にはさらにICMPも含む)から渡されたデータを、指定されたコンピュータへと届ける役目を持っている。これらのネットワーク階層は完全に独立しているようであるが、実際にはいくらか相互に関連して動作している。例えばIPパケットで送信可能なパケットのサイズは下位のネットワーク層の影響(MTUサイズ)を受けて、IPフラグメンテーションなどの処理が必要になる。またTCP層でもこのMTUサイズの影響を一部受ける部分がある(詳細は今後解説する)。

 今回はIPパケットの詳細について見ていくことにする。


TCP/IPプロトコルの階層構造
TCP/IPは、基本的にはTCP/UDPという上位層と、IPという下位層の、2階層からなるプロトコルである(アプリケーション層と物理的なネットワークを表わす層を含めると全部で4階層)。IPは2つのノード間で通信を担当し、TCP/UDPはアプリケーション間での通信を担当する。

 

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