メールの返信は何時間以内に送るべき?:ビジネスマナー研修<メール編:返信>(3)
ビジネスメールで「既読スルー」は問題外。では添付資料を受け取ったら、何時間以内に返信したらよいのでしょう?
※この連載は「メール文章力の基本」(藤田英時著)の第1章を、著者と出版社の許可の下、一部修正して転載するものです。
エンジニアが日々、業務で使う電子メール。クライアントや協力会社から来た問い合わせのメールには、いつまでに返信したらよいのでしょうか?
答えは24時間です。メールを受け取ってから、24時間以内に返信するように心掛けましょう。素早い行動は「仕事が早い、仕事ができる」という評価につながり、信頼度も上がります。返信が遅いと相手は、心配したり、邪推したり、不信感を抱いたりするものです。また、トラブルを招くこともあります。
たいていの人はメールを出した後、1日くらいなら待てます。しかし2日や3日たっても返事が来なければ、不安を感じるものです。相手にネガティブな感情を抱かせないように、遅くとも24時間以内に返信する習慣を付けましょう。
特に次のような場合は、24時間といわず、早めに返信したいものです。
- 重要な内容を伝えられた
- こちらが依頼した情報を受け取った
- 資料などを添付ファイルで受け取った
返信例
資料を受け取りました。ありがとうございました。
添付ファイルは問題なく開いて見られました。
まずは、受け取り確認のみにて失礼します。
検討や決定に日数がかかる場合もありますが、数日たってから返事を出すのでは遅過ぎます。取りあえず次のような返事を出しておきましょう。
返信例
お世話になっております。
メールを拝見致しました。
社内で検討し、今週末の12日(金)までには回答致します。
メールを読んだことだけでも伝えたい場合は、次のように書くといいでしょう。
返信例
お世話になっております。
メールありがとうございました。
この件(詳細)については、あらためて返事致します。
「確認待ち」「返事待ち」で業務が滞るのを防ぐためには、自らが率先して「24時間以内の返信」を行っていきましょう。
- メール送信、その前に?
- メールの返信に部分引用を用いるのはマナー違反?
- 相手によって変えてもよいのは?
- 「取り急ぎ、お礼まで」は失礼か?
- 結論と理由は、どちらを先に書けば良いのか?
- メールの目的は、最初に書くべきか?
- メール冒頭の「お世話になっております」は必要か?
- 「鈴木課長様」「課長 鈴木太郎様」「課長殿」――正しい宛名の書き方は?
- メール文の正しい「起承転結」とは?
- ローマ字表記の送信者はスパムっぽい?
- 同じ相手に違う用件でメールするときの件名の付け方
- Re:はReplyの略ではない――返信メールの件名は変更してもいいのか?
- 用件が2つあるときは「など」や「他(ほか)」でまとめない
- 「お願い」だけでは伝わらない
- メールの返信は何時間以内に送るべき?
- 視点は「あなた」で伝えよう
- やりとりは1往復半で終わらせよう
書籍紹介
藤田英時著
日本実業出版社 1300円(税別)
仕事のできる人がやっている「短く」「分かりやすく」「見やすい」メールが書ける77のルールを「良い文例・悪い文例」を対比する構成で紹介する。
藤田英時
コンピューター、インターネット、英語を得意とするジャーナリスト、ライター。米国ベイラー大学でコミュニケーションを専攻後、西南学院大学文学部外国語学科英語専攻卒業。翻訳出版、書籍編集・執筆、マニュアル制作、プログラム開発、技術サポート、大学で情報処理の指導など、幅広く活躍中。
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