「お客さまからお歳暮を戴いた! 早速お礼のメールを送らなくちゃ」というときのメール、末尾に何と書く?
※この連載は「メール文章力の基本」(日本実業出版社刊、藤田英時著)の第1章を、著者と出版社の許可の下、一部修正して転載するものです。
電子メールにも存在するビジネスマナー、メール文の正しい「起承転結」で、メール本文の基本構成は「宛名→あいさつ→本文→結び→署名」であることを説明しました。今回は、この中の「結び」について解説します。
メールの最初にあいさつをしたら、最後も「結び」のあいさつなどで締めましょう。「結び」がないと、メールが中途半端で終わっているようで、相手にぶっきらぼうな感じを与えます。
最も一般的なのが「よろしくお願い致します」です。先頭に「どうぞ」を付けるなどのバリエーションがあります。
相手に期待することがある場合は、次のように相手にしてもらいたいことを書くと、効果的な結びになります。
なお、前置きで相手にしてもらいたいことを書いた場合は、結びは「よろしくお願い致します」などにとどめましょう。くどくなってしまうからです。次のような簡単なあいさつでも結構です。
それでは、失礼致します。
相手に取りあえず知らせておきたい、伝えておきたい場合は、「取り急ぎ」がよく使われますが、忙しく慌てている感じがします。「忙しい中でメールを書かせてしまった」という気持ちを相手に抱かせかねないので、このような場合「まずは」を使うと良いでしょう。
取り急ぎ、ご案内(報告)まで。
まずは、ご案内(報告)まで。
取り急ぎ、用件のみにて失礼致します。
まずは、用件のみにて失礼致します。
お礼を言う場合は、「取り急ぎ」は不適切です。取りあえずお礼のメールを書いた、という印象を与えます。
取り急ぎ、お礼まで。
まずは、お礼申し上げます。
メールを読んだ後に返信したらいいのか、返信しなくてもいいのか迷うことがあるでしょう。あなたが返信を期待しない場合は、相手に迷わせてはいけません。次のように、はっきりと伝えましょう。
藤田英時著
日本実業出版社 1300円(税別)
仕事のできる人がやっている「短く」「分かりやすく」「見やすい」メールが書ける77のルールを「良い文例・悪い文例」を対比する構成で紹介する。
藤田英時
コンピューター、インターネット、英語を得意とするジャーナリスト、ライター。米国ベイラー大学でコミュニケーションを専攻後、西南学院大学文学部外国語学科英語専攻卒業。翻訳出版、書籍編集・執筆、マニュアル制作、プログラム開発、技術サポート、大学で情報処理の指導など、幅広く活躍中。
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