連載
用件が2つあるときは「など」や「他(ほか)」でまとめない:ビジネスマナー研修<メール編:件名>(5)
2つ用件があるのに、タイトルの付け方を間違えたせいで1つ分しか返事がもらえなかった。そんな事態を防ぐためには?
※この連載は「メール文章力の基本」(藤田英時著)の第1章を、著者と出版社の許可の下、一部修正して転載するものです。
メールは1通につき、1つの用件を書くのが原則です。用件が2つある場合は、件名も2項目書くと内容がはっきりします。こちらも相手も、後でメールを参照したり検索したりするときに便利です。
悪い例
2回目のプレゼン資料作成他
↓
良い例
2回目のプレゼン資料作成+打ち合わせ日時
上記は、プレゼンテーションの資料作成に関して2つの用件がある場合の例です。件名を2項目書くには+(プラス記号)でつなぐと分かりやすいでしょう。
悪い例
請求書などのお願い
↓
良い例
【お願い】請求書作成と契約書送付
2つの項目を「と」でつなぐのも良いでしょう。「〜など」と書くのは、内容がすぐに相手に伝わらないのでやめましょう。
なお、用件を2項目書く場合は、上記の例のように互いに関連のあるものに限ります。まったく関係のないものの場合は、2つのメールに分けるべきです。
「ビジネスマナー研修」バックナンバー
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- メールの返信に部分引用を用いるのはマナー違反?
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- 同じ相手に違う用件でメールするときの件名の付け方
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- 用件が2つあるときは「など」や「他(ほか)」でまとめない
- 「お願い」だけでは伝わらない
- メールの返信は何時間以内に送るべき?
- 視点は「あなた」で伝えよう
- やりとりは1往復半で終わらせよう
書籍紹介
藤田英時著
日本実業出版社 1300円(税別)
仕事のできる人がやっている「短く」「分かりやすく」「見やすい」メールが書ける77のルールを「良い文例・悪い文例」を対比する構成で紹介する。
藤田英時
コンピューター、インターネット、英語を得意とするジャーナリスト、ライター。米国ベイラー大学でコミュニケーションを専攻後、西南学院大学文学部外国語学科英語専攻卒業。翻訳出版、書籍編集・執筆、マニュアル制作、プログラム開発、技術サポート、大学で情報処理の指導など、幅広く活躍中。
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