Swiftでの変数の定義、Xcodeでのアウトレット接続、iOSシミュレーターへの画像素材追加:iPhone 6/6 Plusアプリ開発入門(3)(3/3 ページ)
iPhone 6/6 PlusアプリをSwift言語で作成してみたいという初心者向けにiOS 8の新機能を使ったアプリの作り方を一から解説する入門連載。今回は、Xcodeでアウトレットを接続する方法、Swiftでの変数定義の仕方、iOSシミュレーターへ画像素材を追加する方法などを解説します。
iOSシミュレーターへ画像素材を追加する
iOSシミュレーターに元から入っているサンプル写真は5枚程度であり、位置情報なしの写真です。今回は位置情報付きの写真を使ったアプリ「PhotoMap」を作るので、位置情報付きの写真をシミュレーターに入れておきたいところです。
そこで、位置情報付ききの写真をシミュレーターに入れるサンプルプロジェクトを作成しました。このプロジェクトをシミュレーターで実行すれば、シミュレーター上に位置情報付きの写真が追加されます(シミュレーターまたは実機に位置情報付きの写真が存在する場合は、このセクションを読み飛ばして構いません)。
写真追加用のサンプルプロジェクトをダウンロード
写真追加用のサンプルプロジェクトは以下のGitHubリポジトリで公開しています。
ブラウザーで上記ページを開き、ページ右下の[Download ZIP]ボタンをクリックしてください。「AddPhotosSample-master.zip」というファイルがダウンロードされます。
写真追加用のサンプルプロジェクトの内容を確認
「AddPhotosSample-master.zip」ファイルを解凍し、「AddPhotosSample.xcodeproj」ファイルをダブルクリックしてXcodeで開いてください。
写真追加用のサンプルプロジェクトにはJPEGファイルとJSONファイルが含まれています。
このJSONファイルを基に写真ファイルを読み込むようにしてありますので、以下の項目をカスタマイズすることは可能です。
- 写真ファイル自体の差し替え
- 写真の座標の変更
- 写真数の変更
[ { "imageName": "001.jpg", "latitude": 35.70208, "longitude": 139.767935 }, { "imageName": "002.jpg", "latitude": 35.697431, "longitude": 139.774696 }, { "imageName": "003.jpg", "latitude": 35.700722, "longitude": 139.697358 }, { "imageName": "004.jpg", "latitude": 35.715298, "longitude": 139.772757 }, { "imageName": "005.jpg", "latitude": 35.549393, "longitude": 139.779839 } ]
写真追加用のサンプルプロジェクトを実行
さて、写真追加の処理を実施してみましょう。サンプル写真を追加したいシミュレーターの機種を選択し、[Run]ボタンをクリックしてアプリを実行します。Xcode画面下部のデバッグコンソールに「add location data success」というログが写真の枚数分(デフォルトでは5回)表示されれば完了です。
iPhone 4s/6/6 Plusの3機種に対して、この追加作業を行えば十分だと思います。
写真の追加を確認
iOSシミュレーター(iPhone 4s)の実行結果を図11と図12に示します。写真(Photos)アプリを開くと、位置情報付きの写真5枚が追加されているのを確認できました。
次回は、追加した写真にひも付いた座標にピンを表示
今回は、Swiftについて解説しつつ、前回の記事で追加したMapView上にピンを追加しました。
次回も引き続き「PhotoMap」の実装を進めていきます。「今回の記事で追加した写真」にひも付いた座標にピンを表示するところから始めます。
- iOS 8アプリ開発のこれまで&Swift 1.2への対応、プロパティオブザーバーとwillSetの基本的な使い方、セグエを使った画面遷移
- Swiftのカスタムクラスの作り方――プロトコル、サブクラス、イニシャライザー、タイププロパティメソッドのオーバーライド、デリゲートについて注釈の作成で学ぶ
- OptionalなどSwiftとObjective-Cの違いを意識してPhotos Frameworkを使う
- Swiftでの変数の定義、Xcodeでのアウトレット接続、iOSシミュレーターへの画像素材追加
- iOS 8のPhotoKitの概要&Xcode 6.1/Storyboard/Auto Layout/iOSシミュレーターの基本的な使い方
- 開発者が知っておきたいiOS 8の新機能&Xcode 6のインストールと基本的な使い方
著者紹介
平屋真吾
クラスメソッド株式会社 iPhoneアプリサービス事業部所属のプログラマーです。iOSアプリの開発がメインですが、デザインやAWSなども勉強中です。
ブログ:http://dev.classmethod.jp/author/hiraya-shingo/
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