Windowsフォームでタブ・オーダーを設定するには？：.NET TIPS

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　Windowsアプリケーションでは、［TAB］キー（順方向）や［SHIFT］＋［TAB］キー（逆方向）を使い、Windowsフォーム上のコントロール間でフォーカスを移動できるのが一般的だ。

　このような［TAB］キーを使ったコントロール間のフォーカス移動はWindowsフォームの標準機能の1つだが、単純に上から順番に移動しているわけではない。この「移動する順番（以降、タブ・オーダー）」は開発者があらかじめ設定したものなのだ。

タブ・オーダーが正しく設定されていない場合

　もしタブ・オーダーが正しく設定されていなければ、フォーカス移動が不規則な使いにくいアプリケーションになってしまう。タブ・オーダーは画面の左上から右下へといったように、ユーザーが直感的に分かるようにすることが望ましい。

　例えば次の画面では、［お名前］テキストボックス（textBox1）、［住所］テキストボックス（textBox2）、［OK］ボタンという3つの項目があるので、［TAB］キーでフォーカス移動すると直感的には「お名前」「住所」「OK」という順番で移動すると想定できるが、タブ・オーダーが正しく設定されていないために、「お名前」「OK」「住所」という順番で移動してしまい使い勝手が悪い（※ラベル・コントロールの項目は説明の都合上、無視している）。

正しくタブ・オーダーが設定されていないWindowsアプリケーション
直感的には「お名前」「住所」「OK」という順番で移動すると想定できるが、実際には「お名前」「OK」「住所」という順番で移動する。

　このようにタブ・オーダーが正しく設定されていないと、使い勝手の悪いWindowsアプリケーションになってしまう。よって、Windowsアプリケーションでは、タブ・オーダーの設定は不可欠だ。そこで本稿では、Windowsフォームでタブ・オーダーを設定する方法を紹介しよう。

タブ・オーダーの設定方法

　タブ・オーダーの設定は簡単である。まず、VS.NET IDEのWindowsフォーム・デザイナ上のWindowsフォームを選択した状態で、メニュー・バーから［表示］―［タブ オーダー］を実行する。すると、次の画面のようにタブ・オーダーの番号が表示される。

VS.NET IDEでのタブ・オーダー番号の表示
［お名前］テキストボックス（textBox1）には「0」、［住所］テキストボックス（textBox2）には「2」、［OK］ボタンには「1」の番号が割り振られている。［お名前］ラベルと［住所］ラベルに「3」「4」という番号が割り当てられているが、ラベル・コントロールはフォーカスを受け取らないので、「2」の後のフォーカス移動では、この「3」と「4」は飛ばされて、再び「0」に戻るので注意してほしい。なお、タブ・オーダーの番号は0始まりである。

　上の画面のようにタブ・オーダー番号が表示されたら、次に、正しいタブ・オーダー順にコントロールをクリックしよう。この画面の例では、［お名前］テキストボックス、［住所］テキストボックス、［OK］ボタンの順にクリックすればよい。

タブ・オーダー番号の再割り当て
タブ・オーダー番号を割り当て直すには、正しいタブ・オーダー順にコントロールをクリックする。この画面の例では、［お名前］テキストボックス（textBox1）、［住所］テキストボックス（textBox2）、［OK］ボタンの順にクリックすればよい。
　（1）タブ・オーダー番号を割り当てるには、Windowsフォーム上のコントロール（この例では［OK］ボタン）をクリックする。

　すると、上の画面のようにタブ・オーダーの番号が修正される。このときプログラム・コードでは、各コントロール（System.Windows.Forms名前空間のControlクラスを継承したオブジェクト）のTabIndexプロパティにタブ・オーダー番号の値が設定される。

　正しいタブ・オーダー番号になれば、再度、メニュー・バーから［表示］―［タブ オーダー］を実行して、タブ・オーダー番号を非表示にすれば完了だ。これで、プログラムをビルドして実行すると、正しいタブ・オーダーでフォーカス移動できるようになる。

カテゴリ：Windowsフォーム　処理対象：キーボード
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