岡田 大助
@IT編集部
2007年3月15日
■1分 − 製品を識別するEPCのコード体系とは
EPCは、モノに付与する世界でユニーク(たった1つ)な番号として標準化されています。なお、EPCはすでに世界的に利用されているコード体系であるGTIN、SSCC、GLN、GRAI、GIAI、GIDをサポートしています(シリアライズされていないGTINとGLNは、シリアル番号を付加してSGTIN、SGLNとなります)。
SGTIN (Serialized Global Trade Item Number) |
商品識別コード |
SSCC (Serial Shipping Container Code) |
輸送コンテナやパレットを識別するコード |
SGLN (Serialized Global Location Number) |
EDIなどで利用される事業所コード |
GLAI (Global Returnable Asset Identifier) |
通い容器など返却可能な資産を識別するコード |
GIAI (Global Individual Asset Identifier) |
企業内資産管理コード |
GID (General Identifier) |
特定の対象に縛られない一般的なコード |
第1世代(Generation 1)用タグのタグデータ標準(EPC Generation 1 Tag Data Standard Version 1.1、PDF)では64ビット長と96ビット長のコードが決められていましたが、第2世代(Generation 2)用タグのタグデータ標準(EPC Tag Data Standard Version 1.3、PDF)では、米国防総省(Department of Defense)が仕様するDoDもサポートすることになったほか、SGTIN-198、SGLN-195、GRAI-170、GIAI-202という新しいビット長を持つコードが追加されました。
EPCの種類は、8ビットのヘッダで見分けることができます。例えば、96ビット長のSGTIN-96のヘッダは「00110000」になります。ヘッダ以降はコードの種類によって変わりますが、SGTIN-96では流通形態を表すフィルタ(3ビット)、パーティション(3ビット)、企業コード(20〜40ビット)、アイテムコード(24〜4ビット)、シリアル番号(38ビット)と続きます。企業コードとアイテムコードは合計44ビットになる組み合わせが用意されており、パーティションの値によって決定されます。
またEPCは、URI形式で表記できるようになっています。これは、EPCタグデータをネットワーク上でやり取りする場合、IPアドレスと同様な形に変換したほうが使いやすいからです。これらのタグデータを変換処理をするための仕様として、タグデータ変換標準(EPCglobal Tag Data Translation Standard 1.0、PDF)が公開されています。
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5分で絶対に分かるEPCglobalネットワーク | |
EPCglobalネットワークとは何ですか? | |
製品を識別するEPCのコード体系とは | |
EPCの出発点、タグとリーダ | |
RFIDミドルウェアが百花繚乱なのは? | |
EPCglobalネットワークのキモとなるEPCIS | |
ネットワーク上に分散配置されたデータを探すために |
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